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スマホでできる入退室管理とは?5つのおすすめケースと導入方法・活用事例などを紹介

スマートフォン(以下スマホ)での入退室管理とは、物理鍵やICカードの代わりにスマホを使って出入りを管理する方法です。タッチレス認証やクラウド管理に対応し、利便性と安全性を両立できる入退室ソリューションです。

本記事では、スマホによる入退室管理が特に効果を発揮する5つのケースや導入方法、システム選定のポイント、導入事例を紹介します。

この記事をご覧いただくことで、自社にスマホでの入退室管理が適しているかどうかを判断できるほか、スマホならではの機能の活用で、業務効率とセキュリティ強化の両面での改善のイメージを掴んでいただけるでしょう。スマホを活用した効率的な入退室管理を実現したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

なお、株式会社セキュアではスマホなどのモバイルアクセスにも対応している「SECURE AC」入退室管理システムを提供しています。

常に持ち歩くスマホで認証を行い、入室・ 退室ごとにログを正確に記録するので、「誰が・いつ・どこにいたのか」の把握が可能です。権限を持たない外部者の侵入や情報漏洩リスクの大幅な軽減が可能な「SECURE AC」入退室管理システムの詳細は、下記からご覧ください。

「SECURE AC」入退室管理システムの詳細はこちら

目次

スマホでの入退室管理とは?

スマホでの入退室管理とは、スマホを使って出入りの操作や記録を行う管理手段のことです。

「モバイルアクセス」とも呼ばれ、従来の物理鍵やICカードに代わり、スマホが「本人確認」と「鍵」の役割を果たすため、管理の手間を大きく削減できます。具体的な活用例は、下記のとおりです。

  • 専用アプリやブラウザからドアを解錠・施錠
  • スマホのBluetoothやNFCによるタッチレス認証
  • 入退室履歴はクラウドに自動保存され、リアルタイムで確認
  • 管理者による遠隔アクセス権限設定・変更 など

スマホ対応の入退室管理システムは、利便性・安全性・効率性を同時に実現するツールとして、多くの企業でも導入されています。

スマホでの入退室管理がおすすめな5つのケース 

本章では、スマホ対応の入退室管理システムが効果を発揮する5つの代表的なケースを紹介します。

  1. 鍵やICカードの紛失リスクを減らしたい 
  2. 入退室の人数が多く、確認や記録を効率化したい
  3. テレワークや外出先からも管理したい
  4. 物理的なセキュリティ強化を図りたい
  5. 運用コストを減らしたい

ケース1.鍵やICカードの紛失リスクを減らしたい 

物理鍵やICカードの紛失リスクを減らしたい場合、スマホでの入退室管理が有効です。

物理的な鍵やICカードは、紛失や持ち忘れ、管理ミスによるリスクが少なくありません。特に社員の入退社が多い職場では、カードの発行・回収作業に多くの手間とコストがかかる場合があります。

スマホを使った入退室管理では、個人所有の端末をそのまま認証に使えるため、こうしたリスクを大幅に減らせます。

万が一スマホを紛失しても、管理画面から即座にアクセスを無効にできるため、安全性も向上しつつ管理工数も削減したい企業におすすめです。

なお、社員証やICカードの紛失対策については、下記の記事で解説してるので関心のある方はご覧ください。

ケース2.入退室の人数が多く、確認や記録を効率化したい 

入退室の人数が多く、確認や記録を効率化したいケースにもスマホでの入退室管理はおすすめです。

多人数が出入りするオフィスでは、入退室の記録ミスや集計作業の負担が増加します。

スマホ対応の入退室管理システムを導入すれば、出入り情報を自動記録し、クラウドでリアルタイム確認も可能です。

履歴データの集計やエクスポートも簡単なため、人手による作業を大幅に削減しながら、正確な管理を実現できます。

ケース3.テレワークや外出先からも管理したい

スマホ対応の入退室管理システムは、テレワークや外出先からも管理したいケースにも向いています。

働き方が多様化するなかで、管理者が必ずオフィスに常駐しているとは限りません。スマホでの入退室管理であれば、クラウド上で入退室記録のデータが一元管理されているため、インターネット環境があれば外出先からでも入退室状況の確認や遠隔操作が可能です。

物理的な立ち会いが不要となることで、柔軟な対応が可能になり、テレワークやフレックスタイム制度とも相性の良い運用が実現します。

ケース4.物理的なセキュリティ強化を図りたい

入退室管理は、単なる出入りの記録だけでなく、物理的にオフィス全体のセキュリティを高めたいケースにもおすすめです。

スマホは個人に紐づいたデバイスであり、生体認証や端末認証と組み合わせることで、他人によるなりすましを防げます。

例えばスマホによる認証に加え、顔認証を併用すれば、二重のチェックが可能となり、より高いセキュリティレベルを確保でき、重要エリアの出入り制限にも有効です。

ケース5.運用コストを減らしたい

カードや物理鍵の発行・再発行・回収など、継続的なコストを減らしたいケースにもスマホでの入退室管理は向いています。

スマホを活用すれば、端末の追加や変更もソフトウェア上で実施できるため、物理的なコストの削減が期待できます。

また、管理者の負担も軽減され、全体の運用コストを抑えることが可能です。

スマホによる入退室管理の導入時に気をつけたいこと

スマホを前提とした入退室管理の導入には、社員全員がスマホを持つ前提での運用が必要です。
また、プライバシー保護や運用ポリシーを事前に整備しておくこと、バッテリー切れや通信障害時のバックアップ対応もあらかじめ検討しておくことが重要です。

【スマホによる入退室管理で気をつけたいこと】

  • 社員のスマホ所持を前提とした運用が必要
  • プライバシーに関する社内ガイドラインや運用ポリシーの整備が必要
  • バッテリー切れや端末故障時・通信障害時の対応も想定しておく

入退室管理をスマホで実施する3つの方法

スマホで入退室管理を実施する方法は、主に次の3つです。

  1. セキュリティシステムと連携する
  2. アプリを利用する
  3. スマホをICカード代わりに使える機器を導入する

方法1.セキュリティシステムと連携する

スマートロック・顔認証デバイス・クラウドサーバーなどと連携し、物理ドアの解錠・セキュリティゾーンへの入退室などに使用できます。スマホで解錠できれば、物理鍵の受け渡しや管理が不要になり、操作履歴の記録も可能です。  

たとえば、株式会社セキュアが取り扱う「SECURE AC」入退室管理システムなら、「Face Template on Mobile」として、顔情報をスマホにだけ保持し、サーバーやクラウドにアップロードしない設計に対応しています。

そのため、万が一企業のシステムがハッキングされたとしても、顔データ自体がサーバーに存在しないため漏えいしない仕組みです。

加えて、スリムでスタイリッシュなデザイン(従来モデルより47%小さい)で、POE給電や各種取り付け方法にも対応しています。幅広い業種・建物にマッチしやすいデザイン・設計で、ISO/IEC27001などの国際的な認証も取得している「SECURE AC」入退室管理システムについては、下記をご覧ください。

「SECURE AC」入退室管理システムの詳細はこちら

方法2.アプリを利用する

専用アプリをインストールし、入退室を管理する方法です。アプリ内でQRコードを生成し、これをスキャンすることで入室が可能となるシステムが一般的です。

例えば、スマホ打刻のタイムレコーダーアプリなどが該当します。鍵が不要な場所や社員の出退勤管理が主目的の場合に向いています。  

コストを抑えて最低限の記録だけが欲しいなら、アプリを使用した運用が最適です。

方法3.スマホをICカード代わりに使える機器を導入する

既存のICカード型システムがある場合、スマホをICカード代わりに使える機器を追加する方法がおすすめです。

設備を大きく変えずに、スマホ認証の利便性を取り入れられるため、少ない移行コストで導入できます。

HIDモバイルアクセスなどは、既存のICリーダーを活用してスマホでの認証を可能にします。既存設備を活かしたい場合は、スマホがICカードとして使える機器を検討するのがおすすめです。

入退室管理システムの導入に関しては、下記の記事でも解説しているのでご覧ください。

スマホに対応した入退室管理システムの選び方

本章では、スマホに対応した入退室管理システムの選び方を4つ紹介します。

  1. 他システムとの連携や拡張性があるか
  2. 対応する認証方式(NFC・アプリ等)の種類 が自社の運用に適合するか
  3. ユーザー数の上限に余裕があるか
  4. 緊急時のサポート体制が整っているか

選び方1.他システムとの連携や拡張性があるか

将来の業務拡張や運用効率化を考えるなら、連携・拡張性は必須です。勤怠管理やセキュリティカメラなどと連携できれば、二重管理が不要になり業務がシンプルになる利点があります。

【チェックポイント】

  • 将来的な業務拡張に対応できるか
  • 勤怠管理システムやセキュリティカメラなど、既存システムとの連携が可能か
  • API公開など、柔軟な連携機能があるか
  • クラウド型など、拡張しやすいシステム構成か

導入後の運用を見据え、チェックポイントを参考に柔軟に連携できるシステムを選ぶのが後々の運用を成功に導くポイントです。

選び方2.対応する認証方式(NFC・アプリ等)の種類 が自社の運用に適合するか

認証方式には、スマホアプリ、NFC、QRコード、顔認証など複数方式があり、求めるセキュリティレベルや使用シーンに応じた選択が必要です。

認証方式の主な例を下記にまとめました。

スマホアプリ・個人のスマホにアプリを入れるだけで運用可能
・コストを抑えやすい
NFC(FeliCa等)・スマホのIC機能やモバイル社員証を活用
・非接触でスムーズな認証が可能
QRコード・スマホに表示されたQRをリーダーで読み取って認証
・ゲスト対応や一時利用に便利
顔認証・カメラで顔を識別し、本人確認と入退室を同時に実施
・高セキュリティ

【チェックポイント】

  • 必要なセキュリティレベルを満たす認証方式があるか
  • 利用シーンに合わせた認証方式が選択できるか
  • 利用者の利便性を考慮した認証方式があるか
  • 複数の認証方式を組み合わせられるか

認証方式によって特徴やメリット・デメリットが異なります。自社の利用シーンやセキュリティ要件に合わせて、最適な認証方式を選びましょう。

選び方3.ユーザー数の上限に余裕があるか

将来的な人員増加も想定し、ユーザー数上限に余裕のある製品を選ぶのがおすすめです。

 導入時に最適でも、後から社員数が増えると追加費用の発生や別のシステムに乗り換えが必要になることも少なくありません。

【チェックポイント】

  • システムが対応できるユーザー数の最大値
  • ユーザー数が増えた場合の追加費用
  • システムの拡張性(ユーザー数の追加が容易か)

利用人数の成長を見越して、柔軟に拡張できるシステムを選ぶことが、長期的なコストや手間の削減につながります。

選び方4.緊急時のサポート体制が整っているか

トラブル時にすぐ対応できる体制があるかどうかは、運用の安心感につながります。

入退室のシステムが止まると業務に大きな支障が出るため、即対応できるサポートがあれば安心です。例えば、「システムが停止して社員が入れない」「退勤記録が残らない」などの事態になると、日常業務に大きな支障が出てしまいかねません。

 セキュリティ機器としての信頼性を担保するため、サポート体制は必ず確認しましょう。

【チェックポイント】

  • トラブル発生時の問い合わせ手段(電話・チャット・メールなど)
  • サポート対応時間(平日のみ/24時間365日対応など)
  • リモート操作や現地対応の有無
  • トラブル発生時の対応スピード・復旧までの目安時間

なお、入退室管理システムの失敗しない選び方の詳細は、下記も併せてご覧ください。

【事例】スマートフォンを入退室管理に有効活用|エイベックス株式会社様

本章では、スマートフォンを入退室管理に有効活用した企業の事例を紹介します。

エイベックス株式会社様では、2022年2月の本社移転を機に、入退室管理の手段としてカード認証から株式会社セキュアのスマートフォン認証による入退室管理システム「BioStar2」(※)を導入いただきました。

(※)※ ©2025 Suprema Inc. ここに記載されているBioStar2は、Suprema Inc. の登録商標です。

スマホを常時携帯する社員の行動特性を活かし、利便性とセキュリティの両立を図りました。

導入目的・社員に支給済みのスマホを活用し、入退室管理の効率化を図る
・カードの発行・回収業務をなくし、管理負担の軽減を実現する
・認証手段をスマホに統一し、セキュリティ管理の一元化を推進する
・スマホ連携により位置情報サービスと連動し、在席状況の可視化を促進する
・認証速度や操作性に優れたモバイル認証機器の導入で、従来の課題を解消する
効果・スマホによる入退室でカードレス運用が実現し、社員の利便性が向上
・スマホを常時携帯する習慣が定着し、位置情報サービスとの親和性も向上
・セキュリティの統一化によって、管理の手間とリスクが軽減・新たなモバイル認証デバイスは「スムーズな認証」と「簡単な登録運用」を実現し、ストレスが大幅に軽減
・将来的には入退室履歴の活用によって、オフィス外も含めた安全管理の強化が期待されている

スマホとモバイル認証を組み合わせた入退室管理システムが、セキュリティ強化と利便性の向上、管理業務の効率化につながっている事例といえます。

事例の詳細は、下記からご確認ください。

社員のツールであるスマートフォンの有効活用としてスマホで入退室を||エイベックス株式会社様

なお、BioStar2をはじめ用途に合わせた多様な認証デバイスや、セキュリティレベルなど入退室管理ソリューションのご相談は、下記からお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

スマホ対応の入退室管理システムに関するよくあるQ&A

最後に、スマホ対応の入退室管理システムに関するよくあるQ&Aを2つ紹介します。

  1. 入退室管理システムはLINEやPythonで自作できますか? 
  2. 無料で使える入退室管理アプリやフリーソフトはありますか?

Q1.入退室管理システムはLINEやPythonで自作できますか? 

技術的には、LINEやPythonを用いて入退室管理システムを自作することは可能です。

たとえば、LINEのMessaging APIを利用して入退室の通知や記録を行ったり、Pythonで顔認証やQRコード認証のプログラムを開発したりすることができます。

しかし、自作する場合は、セキュリティ対策やシステムの安定性、メンテナンスなどを考慮する必要があり、専門的な知識と技術が求められます。

さらに、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が公開した、「入退管理システムの調達や運用時に必要な情報セキュリティ対策を整理・明示したチェックリスト」を満たすには開発や運用にかかる負担は少なくありません。

そのため、自社での開発は慎重な判断が求められるといえます。

Q2.無料で使える入退室管理アプリやフリーソフトはありますか?

無料で利用できる入退室管理アプリやフリーソフトも存在します。たとえば下記は、無料プランがあるサービスです。

Jukugo学習塾向けの入退室管理システムで、12ヶ月間無料で利用できるプランがある
入退くん FOR BUSINESS オフィスや店舗向けの入退室管理システムで、1ヶ月間の無料トライアルが提供されている

ただし、これらの無料プランやフリーソフトは、機能や利用人数に制限がある場合があるので、導入前に詳細を確認することをおすすめします。

スマホ対応の入退室管理システムで、セキュリティと利便性を向上させよう!

スマホでの入退室管理は、紛失リスクの軽減や記録の効率化、遠隔管理など、多くの現場課題を解決できる一つの手段です。導入を検討する際は、サポート体制や拡張性なども含めて自社のニーズに合った選定をしましょう。

なお、株式会社セキュアでは「部署ごとにセキュリティレベルを設定したい」「複数の拠点を一元・遠隔管理したい」などの幅広いご要望にお応えする入退室管理ソリューションを取り扱っています。

スマホでの認証をはじめ、カードリーダーや顔認証、マスク検知などの幅広い認証機能や他社とのシステム連携を含めた入退室管理ソリューションです。ご要件に適したサービスを見つけたい方は、下記をクリックのうえセキュアの入退室管理ソリューション総合カタログをダウンロードしてご覧ください。

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監修者

セキュリティマーケター

和田 麗奈

保有資格:防犯設備士

株式会社セキュアに入社後4年間、セキュリティソリューション営業に従事。多岐にわたる業界・業種の課題解決に貢献する。
現在はマーケティングチームに所属し、現場での経験を活かしながら活動中。

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