1. HOME
  2. ブログ
  3. 闇バイトによる犯罪から身を守る対策は?実際の事件例とあわせて解説

闇バイトによる犯罪から身を守る対策は?実際の事件例とあわせて解説

闇バイトとは、違法行為や犯罪に関与することで高額な報酬を受け取るアルバイトを指します。

近年、この闇バイトが社会問題として注目され、特殊詐欺や強盗、殺人など多岐にわたり、ますます深刻化しています。

闇バイトに加担するケースでは、SNSなどを通じて安易に高額報酬に引き寄せられてしまうケースが後を絶ちません。一方で、被害者となってしまう人も増えており、知らぬ間に個人情報を詐取される・財産や金品を奪われるなど、深刻な被害を受ける事件例が相次いでいます

本記事では、闇バイトにまつわる犯罪の実態や、実際に発生した事件例を紹介するとともに、闇バイトの被害者にならないために取るべき対策について詳しく解説いたします。安全な暮らしを守るために、正しい知識を身につけましょう。

また、株式会社セキュアでは、闇バイトや犯罪から身を守るためのセキュアの監視カメラソリューション「SECURE VS」を提供しています。闇バイト強盗対策としてAI検知機能を搭載し、一般家庭でも導入しやすい費用になっていますので、詳細情報については、ぜひお問い合わせください。

セキュア、クラウド型監視・録画サービス「SECURE VS Cloud」の詳細はこちら

闇バイトとは?

闇バイトとは、違法な行為や犯罪⾏為をおこなうことによって報酬を受け取るアルバイトのことを指します。近年、この闇バイトによる被害が社会に大きな影響を及ぼしており、私たち一人ひとりが注意すべき問題となっています。

闇バイトをくり返す「匿名・流動型犯罪グループ」

闇バイトをくり返すグループは、警察によって「匿名・流動型犯罪グループ」、通称「匿流(トクリュウ)」と位置付けられています。

「トクリュウ」の特徴は、SNSや求人サイトを通じて緩やかにつながる点です。従来の暴力団などの犯罪組織とは異なり、組織の構造や構成員がはっきりせず、離合集散をくり返しています。

また、応募者が実際に犯罪を犯しても、約束された報酬が支払われないケースも少なくありません。応募時に提供した個人情報をもとに脅され、実行犯として何度も犯罪に加担させられる例も報告されています。

(出典:警察庁, 匿名・流動型犯罪グループに対する警察の取組

闇バイトの種類

闇バイトに関連する犯罪は多岐にわたります。特に目立つのは以下のようなケースです。

▼特殊詐欺

闇バイトの代表的な犯罪のひとつである特殊詐欺には、振り込め詐欺・還付金詐欺・投資詐欺などがあります。SNSや求人サイトで「高額報酬」をうたい、いわゆる「受け子(被害者に接触し、現金やキャッシュカードを受け取る役目の人物)」と呼ばれる役割の応募者を募り、犯行に加担させます。

また、匿名性が高く、メッセージが自動的に消去される「テレグラム」などのメッセージアプリを使い、証拠隠滅を図るケースが多いのも特徴です。

▼強盗・窃盗

特殊詐欺と同様、SNSや求人サイトで「高額報酬」「即日払い」といった誘い文句で応募者を集めます。「トクリュウ」による強盗事件は、2021年9月〜2025年3月までに22都道府県で78件も発生*しており、中には強盗だけでなく、強盗殺人に発展するケースもあります。

そのほか、SNS型投資詐欺やロマンス詐欺、リフォーム詐欺など、闇バイトにまつわるさまざまな犯罪があります。
*参考:警察庁, 匿名・流動型犯罪グループに対する警察の取組

実際に発生した闇バイトの事件例

ここでは、実際に発生した闇バイトの事件例について紹介します*。

特殊詐欺(2022年6月)

2022年6月、実行犯が市役所職員などを装い、高齢者に電話をかける特殊詐欺事件が発生しました。「還付金を受け取れる」と信じ込ませ、誤信した高齢者にATMを操作させることで、約46万円を実行犯らの預金口座に振り込ませました。

実行犯らは特殊詐欺グループに属しており、グループ内では匿名性の高い通信手段を使うなどして犯行に及んでいました。実行犯ら12人は電子計算機使用詐欺罪などで逮捕されています。

住宅への侵入(2023年1月)

2023年1月、実行犯が宅配業者を装い、高齢者の自宅に玄関から侵入する事件が発生しました。犯人は高齢者を緊縛したうえで暴行を加え、時価合計約59万円相当の金品を強奪。この事件では、被害者の方がその後亡くなるという深刻な結果となりました。

犯行に及んだ5名は、SNSを通じた闇バイトに応募して集められていたことが明らかとなり、首謀者を含む全員が強盗殺人罪などで逮捕されました。

店舗への侵入(2023年5月)

2023年5月、実行犯が腕時計店に侵入する強盗事件が発生しました。犯人は店員にナイフを突きつけ「伏せろ、ぶっ殺すぞ」などと脅迫。ショーケースをたたき割り、腕時計など合計約3億856万円相当の商品を強奪しました。

犯行に使用された車両を手配した男にも、闇バイト応募者が関与していたことも判明しています。実行犯ら7人は、強盗罪などで逮捕されています。
*参考:警察庁, 匿名・流動型犯罪グループに対する警察の取組

闇バイトに加担しないために

ここまで、実際に起きた闇バイトにまつわる事件例について紹介しました。しかし、私たちは「気づかないうちに、加害者側に立ってしまう可能性もあること」を強く認識する必要があります。次は、自覚のないまま犯罪に加担してしまうことがないよう、闇バイトに関わらないための対策について解説します。

SNS・情報リテラシーを高める

闇バイトの多くは、X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなどSNSのほか、匿名掲示板を通じて募集されています。加害者側にならないためには、SNSや情報にまつわるリテラシーを高め、情報源の信頼性を見極める力が必要です。

求人情報を見かけた際は、複数の情報源と照らし合わせて慎重に判断し、特に所在地や会社情報が不明な求人には絶対に応募しないようにしましょう。

また、SNSで突然送られてくる「高収入」「簡単に稼げる」といった怪しいDM(ダイレクトメッセージ)にも注意が必要です。安易に返信したり、個人情報を伝えたりしないことが大切です。

怪しい求人に注意する

闇バイトや違法性のある仕事の多くは、一見魅力的に見える求人情報で応募者を誘い込もうとします。次のような求人は闇バイトの確率が高いため、応募の際には十分検討しましょう。

▼高額報酬を強調している
「高収入」「即金」など、高額すぎる報酬をうたう求人には警戒が必要です。安易に飛びつかず、一度冷静になって検討することが大切です。
▼仕事内容が不明瞭
「誰でも簡単にできる」「未経験でもすぐ稼げる」など甘い言葉で誘う求人や、仕事内容が具体的に書かれていない求人は危険です。あとから犯罪行為に関与させられるケースがあります。
▼フリーメールやテレグラムなど匿名性の高い連絡先のみ
連絡先がGmailをはじめとした無料で使えるフリーメールや携帯電話番号のみで、会社の固定電話や正式なメールアドレスがない場合は、闇バイトの可能性が高いです。さらに、やりとりを始めたあとにテレグラムなど匿名性の高いアプリに誘導されるケースも多いため、そのような状況に直面した場合は十分警戒しましょう。

家族や友人・警察に相談する勇気を持つ

もし、闇バイトに誘われたり、関わってしまった場合は、一人で抱え込まずすぐに相談することが重要です。

▼家族や友人に相談する
「闇バイトと思われる話を持ちかけられた」「闇バイトに応募してしまったかもしれない」などの不安を感じたら、早めに信頼できる家族や友人に打ち明けましょう。身近な人に相談することで冷静に状況を整理し、適切な対応を考える助けになります。
▼警察に相談する
切羽詰まった状況のときは「警察署に相談する」「警視庁総合相談センターに電話する」など、警察に相談する方法もあります。すでに応募してしまった場合や、関わってしまった場合でも、早めに警察に相談すれば被害が拡大せずに済むかもしれません。

「今さら相談しても手遅れかもしれない」「大ごとになるのは避けたい」などと自分に都合よく考えてしまわず、勇気を持って相談することが自分や周りへの被害拡大を防ぐ一歩になります。

闇バイトの被害から身を守るための対策

ここまで、闇バイトの「加害者になるリスク」について説明してきました。しかし、闇バイトは「被害者になる可能性」も否定できません。特殊詐欺や強盗など、ある日突然自分や家族が巻き込まれるケースも考えられます。

では、闇バイトの被害から身を守るためには、どうしたらいいのでしょうか。

犯罪機会論において「犯罪抑止の3要素*」という考え方があります。これは「領域性」「監視性」「抵抗性」の3つから成り立つ、犯罪を抑止するための概念です。

領域性…物理的・心理的なバリアを張り、犯罪者を近づけない
監視性…目撃される可能性が高いと、犯罪を簡単に実行できない
抵抗性…犯行に及んでも、強い抵抗があると犯罪の目的を達成できない
(*参考:富山県,「防犯上の指針」の概要

ここでは「犯罪抑止の3要素」で犯行そのものを諦めさせるのに有効な防犯対策を紹介します。

防犯カメラ・監視カメラ

闇バイトによる犯罪被害を防ぐために、家庭や店舗での防犯カメラ・監視カメラの設置が効果的です。

▼自宅への侵入を防ぐ

強盗や特殊詐欺対策には、玄関やインターホン付近へのカメラ設置が有効です。見知らぬ訪問者や宅配業者を装った詐欺被害を未然に防げます。

被害に遭った場合でも、録画映像が証拠になり、犯人特定や捜査の進展に役立ちます。スマホ連携カメラなら外出中も映像確認ができ、不審者を発見した際に即通報できます。

▼店舗・倉庫への侵入を防ぐ

店舗や倉庫の強盗・窃盗被害対策にも監視カメラは有効です。犯行前の下見段階でカメラがあると、ターゲットにされにくくなります。

特に人が少ない深夜や休日は狙われやすいため、カメラの設置で侵入リスクを軽減できます。AI機能付きカメラなら不審な動きを検知・警告し、遠隔監視機能で離れた場所からリアルタイム確認も可能です。

万が一被害に遭った場合も映像が証拠となるため、防犯カメラを活用して家庭や店舗の安全を強化しましょう。
株式会社セキュアでは、闇バイトや犯罪から身を守るためのセキュアの監視カメラソリューション「SECURE VS」を提供しています。闇バイト強盗対策としてAI検知機能を搭載し、一般家庭でも導入しやすい費用になっていますので、ぜひ参考にご覧ください。

セキュア、クラウド型監視・録画サービス「SECURE VS Cloud」を販売開始

窓用の防犯フィルム

窓用の防犯フィルムを活用して、窓ガラスを割れにくくすることも有効な対策です。
窓ガラスを強化することで、強盗が窓を破って侵入するのを困難にします。

また、ガラス破壊に時間がかかるようになることで侵入までの時間稼ぎにもつながるため、その間に警察が駆けつけたり、周囲が異変に気づくといったメリットもあります。窓用防犯フィルムを取り入れ、物理的な侵入対策を強化しましょう。

侵入時に光るライト・音が鳴るアラーム

侵入者に対する威嚇・周囲への異常通知という2つの役割を果たす、ライトやアラームも有効な防犯対策です。

侵入を感知すると、強い光を放つライトや大音量のアラームが作動し、侵入者を威嚇します。この突然の光と音によって犯行を断念させたり、逃走させたりする効果も期待できます。

また、ライトで侵入者の姿を照らし出すことで、防犯カメラの映像も鮮明になり、犯人特定につながる可能性も。さらに、ライトやアラームによって周囲の住民や通行人にも異常を知らせることもできます。

家族や近隣住民との密なコミュニケーション

家族や近隣住民と密にコミュニケーションを取ることで、異常を早期に発見し、迅速に対応することが可能です。自宅付近で普段と違う動きがあったり、不審な人物が周囲をうろついていたりした場合、すぐに情報を共有することができます。

ほかにも、地域のSNSを活用し、不審者情報を迅速に共有することで、地域全体での警戒態勢を高められます。

さらに、地域の防犯意識を高めるためには、地域の防犯講習会や防犯パトロールなどに積極的に参加し、防犯意識を共有することが重要です。このような活動に参加することで、地域全体での防犯意識を高め、安心できる環境を作り出すことができます。

防犯対策の助成金・補助金

防犯カメラやセンサーライトなどの防犯設備、または犯罪防止のための環境設計に関連するさまざまな防犯対策には、自治体から助成金や補助金が支給されるケースがあります。これらの助成金や補助金は、企業や学校、地域などの安全なまちづくりを支援するために提供されることが多いです。

個人を対象にした助成金や補助金も、数は限られますが存在します。お住まいの自治体で個人向けの助成金や補助金があるかどうかについては、役所のホームページや窓口で確認してみてください。

▼防犯設備整備費助成(東京都中央区)

東京都中央区では、安心で安全なまちづくりを推進するため、地域における防犯カメラなどの設置経費の一部が助成される事業があります。この助成には、区の単独事業と東京都との連携事業があり、地域の防犯対策を強化するために支援がおこなわれています。

具体的には、東京都の補助事業「地域における見守り活動支援事業」を活用しており、地域における防犯カメラの設置経費を対象にした支援が提供されています。

*参考:防犯設備整備費助成(区単独事業) , 防犯設備整備費助成(都との連携事業)

▼荒川区住まいの防犯対策補助金交付制度(東京都荒川区)

東京都荒川区では、防犯カメラやセンサーライトなどの防犯設備に対して補助金が交付される制度があります。この制度では、補助錠や防犯フィルム、センサーライト、センサーカメラなど、さまざまな防犯設備が対象となっています。
*参考:荒川区住まいの防犯対策補助金交付制度

まとめ:闇バイトの被害者にならないため、確実な対策を実施しよう

万が一、闇バイトによる強盗事件や詐欺事件などの犯罪行為に巻き込まれた場合、警察や専門機関、弁護士に相談し、適切な対応を取ることが非常に重要です。もし被害に遭ってしまったら、早急に専門家の助けを求めましょう。

また、何よりも大切なのは、普段からの防犯対策です。闇バイトに巻き込まれないよう、日常的に自己防衛策をしっかりと講じ、自分の身を守ることが基本です。日々の対策が、重大なトラブルを未然に防ぐ鍵となります。

すぐに実行できる対策のひとつが、この記事でも紹介した「防犯カメラの設置」です。株式会社セキュアでは、闇バイトや犯罪から身を守るためのセキュアの監視カメラソリューション「SECURE VS」を提供しています。闇バイト強盗対策としてAI検知機能を搭載し、一般家庭でも導入しやすい費用になっていますので、ぜひ参考にご覧ください。

セキュア、クラウド型監視・録画サービス「SECURE VS Cloud」の詳細はこちら

監修者

セキュリティマーケター

和田 麗奈

保有資格:防犯設備士

株式会社セキュアに入社後4年間、セキュリティソリューション営業に従事。多岐にわたる業界・業種の課題解決に貢献する。
現在はマーケティングチームに所属し、現場での経験を活かしながら活動中。

関連記事