コロナ禍で社内コミュニケーション不足に!問題点や不足する理由とは?
「コロナ過になってから、従業員とのコミュニケーションが取りづらくなった」
「このまま、コミュニケーションが不足したままで良いのだろうか……」
と感じていませんか?
コロナ禍において、新しい生活様式に合わせた働き方(テレワークやサテライトオフィスの利用)が増えています。しかし、これまでのように対面する機会が減ったため、従業員とのコミュニケーションが希薄化していると感じる人も少なくありません。
そこで今回は、社内のコミュニケーションが不足することで起こる問題点と、コミュニケーション不足に陥ってしまう理由を解説します。コロナ対策を徹底しつつ、コミュニケーションも活発にしていきたい方はぜひご一読ください。
なお、withコロナの時代に必要となる「課題と対策」をまとめた資料をご用意しています。詳しい内容を知りたい方は、「職場の3密対策 虎の巻」をご覧ください。
目次
そもそも社内のコミュニケーション不足はどんな問題に繋がるのか?
社内のコミュニケーション不足は、単なる人間関係の問題に留まりません。円滑なコミュニケーションが取れない状態が続いていくと、以下のような影響が出てくる可能性があります。
- 従業員エンゲージメントの低下により、業績や生産性が悪化する
- 業務が進めにくくなり、ストレスが増加してしまう
- 従業員同士のつながりが減り、イノベーションが起こりにくくなる
それぞれ詳しく見てみましょう。
【問題1】従業員エンゲージメントの低下により、業績や生産性が悪化する
「従業員エンゲージメント」とは、従業員が会社に抱く愛着や思い入れのこと。会社と従業員という一方的な上下関係ではなく、「お互いに影響し合いながら成長できる関係」が特徴です。
企業の業績や従業員の生産性に大きくかかわるため、以下3つに分けて1つずつ問題点と関係性を解説します。
- 従業員エンゲージメントが低下する要因
- 従業員エンゲージメントと営業利益率の関係性
- 従業員エンゲージメントと労働生産性の関係性
1つずつ詳しく見ていきましょう。
従業員エンゲージメントが低下する要因
従業員エンゲージメントが高いと会社への信頼度が増し、従業員が意欲的に仕事に取り組むようになります。その結果、社内の組織力が高まって生産性向上に繋がることも。
では、従業員エンゲージメントを高める関係作りとして、何をすれば良いのでしょうか。
モチベーションエンジニアリング研究所の「従業員エンゲージメントの近年の傾向に関する調査」によると、従業員エンゲージメントの向上について以下のように述べられています。
では従業員エンゲージメント向上においては何が求められるのだろうか。ESと64項目の相関分析から、従業員エンゲージメント向上には組織の上下のコミュニケーション強化、理念・戦略・目標の共有と意欲醸成、事業の将来性実感が重要であることが見えてきた。注目すべきは、これらの要素は個別に存在するものではなく、相互影響関係にあることだ。つまり理念・戦略・目標の共有は、経営陣から管理職、管理職からメンバーといったように、上下のコミュニケーションを介して行われるものであり、その結果として従業員に理念・戦略・目標への納得感や期待感が醸成されることが事業の将来性の実感に繋がるということである。
引用元:「従業員エンゲージメントの近年の傾向」に関する研究結果を公開
従業員エンゲージメントの向上には、理念・戦略・目標の共有が重要であり、その伝達は上司と部下などの上下のコミュニケーションによって行われます。そのため、社内における相互理解を深めるコミュニケーションが大切です。
反対に共有されるべき情報がコミュニケーション不足によって滞った場合は、従業員エンゲージメントの低下を招く原因になります。とはいえ、従業員エンゲージメントの低下による影響がよくわからない方もいるでしょう。
そこで次に、従業員エンゲージメントと営業利益率の関係性について見てみましょう。
従業員エンゲージメントと営業利益率の関係性
モチベーションエンジニアリング研究所の「エンゲージメントと企業業績に関する研究結果」によると、エンゲージメントスコア(エンゲージメントの偏差値)が1ポイント上昇すると、当期の営業利益率が0.35%上昇することが明らかになりました。
ここでいうエンゲージメントスコアとは、従業員が会社に「何をどの程度期待しているのか」「何にどの程度満足しているのか」の2つの観点で質問した結果から算出した数値です。
エンゲージメントスコアと営業利益率の間にプラスの相関があることから、従業員が会社に抱く期待度や満足度を上げることができれば、営業利益率も上昇する可能性があると言えます。
期待度や満足度を上げるには、
- 従業員が共感できるビジョンや目標を共有する
- 従業員が納得できる評価を実施し、自信に繋げる
- コミュニケーションを促進し、お互いの信頼関係を構築する
などの取り組みが有効です。
また、従業員エンゲージメントが高いと労働生産性も高まることがわかっています。こちらも詳しく見ていきましょう。
従業員エンゲージメントと労働生産性の関係性
エンゲージメントスコアが1ポイント上昇すると、労働生産性(指数)が 0.035上昇する結果もでています。
労働生産性を見える化するためにさまざまな定義が用いられますが、ここでは「労働生産性=従業員に支払われる給与1円あたりの正常収益額」としています。従業員1人あたりの当期正常収益額を平均給与額で割って計算されるため、1人1人が稼ぎ出す金額が大きいほど指数が上昇します。
そのため、たとえ現状の従業員エンゲージメントが低かったとしても、これから改善に向かって取り組みをしていけば生産性も上がると言えるでしょう。
このように従業員エンゲージメントが高くなると、営業利益率や従業員の労働生産性を向上できます。裏をかえせば、従業員エンゲージメントが低いままだと、業績に悪影響が出る恐れもあるかもしれません。
将来の業績悪化や生産性低下を防ぐためには、従業員エンゲージメントに着目したコミュニケーションが重要です。
【問題2】業務が進めにくくなり、ストレスが増加してしまう
社内のコミュニケーション不足により、業務が円滑に進めにくくなる懸念もあります。特にコロナ禍でテレワークなどの新しい働き方をするようになったことで、これまでと違った視点から業務の進めにくさを感じている方もいるのではないでしょうか。
業務が進めにくいと感じる点を従業員目線と管理者目線から見てみましょう。
- 上司の忙しさを直接確認できないため、連絡が来ないことで不満がたまる
- 従業員同士の情報共有がしづらくなり、仕事が進めにくくなってしまう
- 成果重視のマネジメントとなってしまい、従業員にきつく当たってしまうことも
従業員と管理者では感じるポイントは違うものの、コミュニケーション不足により仕事に悪影響がありそうです。
上記を裏付けるデータとして、リクルートワークス研究所の調査が参考になります。2019年と2020年の4月・5月にストレスチェックを実施した調査結果によると、コロナ禍のテレワークなどで対人関係のストレスは減少しているものの、仕事のコントロール度に対するストレスは上昇しています。
つまり、お互いに対面しないテレワーク環境では従業員の状況が把握できず、マネジメントに苦心している管理者が増えていると言えます。働きがいにストレスを感じる人が増えているのも、管理者からのコミュニケーションが足りないことに一因しているのかもしれません。
相互のコミュニケーションを活性化させることが、ストレスの軽減や業務の進めにくさの改善に繋がります。
【問題3】従業員同士のつながりが減り、イノベーションが起こりにくくなる
コロナ禍以前は、プロジェクトチーム以外のメンバーとも気軽に会話ができる環境がありました。しかし、コロナ禍になってからはチームでのミーティングが中心になってしまい、従業員同士のざっくばらんな会話をする機会が減少しています。
そのため、従業員同士での雑談や気軽なコミュニケーションの中で、新しいアイディアや仕事が生まれにくくなっているのが実情です。
また、イノベーションを促進するためにDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む企業も増えています。しかしコミュニケーション不足のままでは、ITの力を借りたとしてもDXの推進力が落ちてしまうことも。
新しい環境の中でも従業員同士がコミュニケーションを取れる機会を増やし、DXを推進しやすい環境整備が必要です。
ここまで、
- 従業員エンゲージメントの低下により、業績や生産性が悪化する可能性がある
- テレワークなどの新しい働き方の導入で、ストレスが増加している
- 対面して会話する機会が減ったことで、イノベーションが起こりにくくなる
といった、社内のコミュニケーションが不足することで起こる問題点を解説しました。しかし、「コミュニケーション不足に陥っている、根本的な理由は何だろう?」と感じる方もいるでしょう。
そこで、コロナ禍で社内のコミュニケーションが不足する理由についてご紹介します。
コロナ禍で社内のコミュニケーション不足となる2つの理由とは?
コロナ禍において、社内のコミュニケーションが不足する理由は以下の2つです。
- 【理由1】テレワークや時差出勤などにより、オフィス内での会話が減る
- 【理由2】誰がオフィスに出社しているかわからず、会話の機会が減る
1つずつ、詳細を見てみましょう。
【理由1】テレワークや時差出勤などにより、オフィス内での会話が減る
コロナ禍で、次のような働き方に移行する企業が増えています。
- テレワーク
- 時差出勤
- サテライトオフィス設置 など
このように、さまざまな選択肢が出てきたことで、従業員が自ら働く場所を選択する自由度は上がりました。しかし、オフィス内で従業員同士が対面する機会が減り、何気ない会話やざっくばらんなコミュニケーションは減ってきています。
日経BPコンサルティングの調査によると、テレワークを実施した企業の課題として「社内コミュニケーションがとりづらい」と回答した人が61.6%にものぼりました。
チームメンバーと話をするにしても、オンラインミーティングやチャットベースでのやりとりになったことで、コミュニケーション不足を感じる従業員が増えていることがわかります。
コミュニケーションの機会を増やすには、オンラインでも楽しめるイベントを実施したり、オフィス環境を改善し、気軽にコミュニケーションを取れる場として変えていったりすることが有効です。
【理由2】誰がオフィスに出社しているかわからず、会話の機会が減る
コロナ禍をきっかけとして働き方が多様化したことで、「誰がオフィスに出社しているかわからない」といった問題も起きています。
たとえば、
- 久しぶりに出社しても、上司はテレワーク中だった
- サテライトオフィスができたことで、同僚と直接会う機会が減った
といったケースも増えているようです。
対面することがあれば上司に相談ができたり、同僚と他愛のない雑談をしたりできますが、新しい働き方が出てきたことによって圧倒的にコミュニケーションの機会が減っています。
ザイマックス総研の「大都市圏オフィス需要調査2020春」によると、東京23区にオフィスがある企業の51.1%が、「アフターコロナ後もメインオフィスとテレワークの両方を使い分ける」と回答しています。
アフターコロナでは、オフィス出社とテレワークを両立させた働き方がスタンダードになることも十分に考えられます。今のうちから、コミュニケーションを活性化させる取り組みを実施し、会話を増やす環境作りをしておくことが大切です。
ここまで「コミュニケーション不足の問題点」と「コロナ禍でコミュニケーション不足となる理由」を解説しました。では、どのようにこれらの問題を解決すれば良いのでしょうか。
重要なのは、対策を練りつつ構えすぎない環境を作ることです。詳しく見ていきましょう。
コミュニケーション不足解消には、コロナ禍で構えすぎない環境が重要となる
withコロナ時代では、オフィスのコロナ対策は必須です。またオフィスの3密を避けるためにテレワークや時差出勤、サテライトオフィスの利用なども必要となるでしょう。
しかしコロナ対策の強化ばかりに目を向けているだけでは、これまでお伝えしたようなコミュニケーション不足による生産性の低下やストレスの増加、新しいイノベーションが生まれにくくなるといった問題の解決はできません。
コミュニケーション不足を解消させるには、マスクの着用や検温などの感染予防対策を徹底しつつ、あまり構えすぎない姿勢で交流していく意識が大切です。
たとえば、従業員同士のソーシャルディスタンスを保ちながら会話をしたり、オフィス内のどこに上司がいるのか確認して積極的に話しかけたりするのも良いでしょう。
コミュニケーション不足の課題となる「誰がどこに出社しているのか」を把握しつつ、オフィスのコロナ対策も強化したいなら、『SECURE AI Office Base』がおすすめです。
SECURE AI Office Baseは、クラウド型のオフィス管理サービスです。SECURE AI Office Baseでは、社内のどこに誰がいるのか容易に確認できます。
話したい人の場所を確認しやすくなるため、コミュニケーションの活性化にも役立つでしょう。
また、入室時の顔認証と同時にマスクの着用チェックと自動測温も行います。そのため、オフィス内のコロナ感染予防対策にも繋がります。従業員の体温をデータで蓄積するため、従業員ごとの体調管理も可能です。
SECURE AI Office Baseなら、社内のコロナ対策の強化をしつつ従業員の居場所を簡単に確認できます。以下で詳細な機能を紹介しているので、ご確認ください。
まとめ:コロナ禍のコミュニケーション不足解消には、「会話のきっかけを作ること」が重要
社内のコミュニケーション不足から起きる問題点と、コロナ禍でコミュニケーション不足になる理由について解説しました。ここで、コミュニケーション不足の3つの問題点をもう一度おさらいしておきましょう。
- 従業員エンゲージメントの低下により、業績や生産性が悪化する
- 業務が進めにくくなり、ストレスが増加してしまう
- 従業員同士のつながりが減り、イノベーションが起こりにくくなる
コミュニケーションが不足することで業務が円滑に進まなくなり、最終的には業績低下となってしまう可能性も。
これらの問題点が起きる背景には、コロナ禍でテレワークや時差出勤などの働き方が増えたことにあります。従業員同士が対面し、コミュニケーションを取る機会がコロナ以前と比べて大きく減っているのです。
withコロナ・アフターコロナを見据えて、テレワークと出社の両立を図る企業も出てきました。出社をするときはコロナ対策を徹底しつつ、気軽にコミュミケーションを取れるような工夫が必要です。
しかし、せっかく出社しても「誰がオフィスにいるのかわからずに会話ができない」ことも。このような状況を改善するには『SECURE AI Office Base』が役立ちます。
顔認証による入退室管理からオフィス内にいる従業員の居場所が確認できるため、上司や同僚を探した上で会話をしに行くなど、コミュミケーションも取りやすくなります。もちろん、自動測温やマスク着用チェックも行うので、社内でコロナが感染拡大するリスクを抑える対策としても有効です。
コミュニケーションの促進に役立てながら、オフィスのコロナ対策も強化できるSECURE AI Office Baseの詳細は以下からご確認ください。