オフィス移転で集約させるメリット・デメリットは?流れや注意点を解説
オフィスを移転して拠点を集約させると、他部署との連携が取りやすくなり作業効率が上がったり、賃料や備品のコストカットにつながったりとさまざまなメリットがあります。
しかし、オフィスの移転は社員への情報共有や事前準備などが必要となり、大きな負担もかかるものです。
今回はオフィス移転で拠点を集約させる際に理解しておきたい、以下の内容を解説します。
- オフィス移転で拠点を集約させるメリット・デメリット
- オフィス移転で拠点を集約させるまでの流れ
- オフィス移転で拠点を集約させる際の注意点
オフィスを移転して拠点を集約させるか検討する際に、本記事をお役立てください。
なおオフィス移転で拠点を集約させるときに、顔認証で入退室管理ができるクラウドサービスを導入するのがおすすめです。セキュリティや密対策などにも役立ちます。
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目次
オフィス移転で拠点を集約させるメリット4つ
働き方改革やリモート勤務の浸透にともない、働く環境の見直しが改めて注目されています。オフィスを移転して拠点を集約させるとどのようなメリットがあるのでしょうか。
メリットとしてあげられるのは、以下の4つです。
- 他部署との連携が取りやすくなり業務を効率化できる
- 賃料を削減して備品も共有できるためコストカットにつながる
- 顔を合わせる機会が増えて社員間のコミュニケーションが向上する
- 拠点を集約することでオフィス環境を見直すきっかけになる
オフィスを移転させて拠点を集約させると、他部署との連携が取りやすくなったり、賃料や備品のコストカットにつながったりとさまざまなメリットがあります。
まずは、オフィス移転で拠点を集約させるメリットをそれぞれ解説します。
【メリット1】他部署との連携が取りやすくなり業務を効率化できる
オフィスを移転して集約させると他部署や他事業との連携が取りやすくなり、作業の効率アップが見込めます。
たとえば、これまで他部署と連携してプロジェクトを進めていた場合は、連携が取りやすくなったことで確認事項や承認などの意思決定のスピードが上がります。
また部署や事業所が離れていると顔を合わせる機会が少なく、メールやオンライン会議などでのやり取りが中心となりがちです。
しかし顔を合わせる機会が増えると持っている知識やノウハウを共有できるようになり、アイデアを出し合う時間も増えるため、シナジー効果が生まれやすくなります。
【メリット2】賃料を削減して備品も共有できるためコストカットにつながる
拠点を集約させると固定費を削減することができます。
拠点を1つにするとオフィスの使用面積が減り、これまで事業所やフロアごとに掛かっていた賃料を減らすことが可能です。
さらにコピー機や電話機、プリンターなど共有して使う備品の数を減らせるため、コストカットにもつながります。
オフィスを移転して拠点を集約させることは、固定費を削減できるので、リモート勤務する社員が増えて社内で働く社員数が減ってきた場合などにも大きなメリットとなるでしょう。
【メリット3】顔を合わせる機会が増えて社員間のコミュニケーションが向上する
拠点やフロアを集約させると顔を合わせる機会が増えるため、社員同士のコミュニケーションが活性化されます。
たとえば、ワンフロアで働いていれば喫煙所やリフレッシュスペースなどで雑談したり、普段仕事で関わらない人と話す機会を持てたりと、コミュニケーションを取るきっかけが機会が生まれやすくなるでしょう。
オンラインでは雑談などのコミュニケーションを取るのが難しいですが、顔を合わせる機会が増えることで雑談や仕事の相談もしやすくなり、社員間のコミュニケーション向上につながります。
またコミュニケーションが取れるようになり状況を把握しやすくなれば、社員の不満や意見を吸い上げやすくなるでしょう。
そのためオフィスを移転して拠点を集約することは、社員同士のコミュニケーションを向上させ、会社の組織力をアップさせたい際にも役立ちます。
【メリット4】拠点を集約することでオフィス環境を見直すきっかけになる
拠点を集約させるとオフィス環境を見直して、働きやすい環境作りができます。
たとえば自席を作らずに自由な席で仕事ができるフリーアドレス制を導入したり、社員同士で交流しやすいラウンジスペースを設けたりすることも可能です。
またオフィス環境の見直しは、入退室管理システムや防犯カメラの設置などオフィスのセキュリティ対策を見直すきっかけにもなります。
たとえば顔認証システムが搭載されているクラウド型入退室管理システムを導入すれば、リモートで社内の混雑状況や勤怠管理ができたり、体温を測定して社員の体調を確認したりすることもできます。
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オフィス移転で拠点を集約させるデメリット3つ
固定費を削減できたり、社員間のコミュニケーションが活発になったりとメリットが多いオフィスの集約化ですが、一方でデメリットもあります。
オフィス移転で拠点を集約させるデメリットは、以下の3つです。
- 拠点が1つになるため社員の働き方が制限されてしまう
- 出張や配送など移動のためのコストがかかる
- オフィスを集約するため社内が密になりやすい
拠点を集約させると社内が密になりやすく、コロナ禍では密を避けるための対策が必要となります。
それでは、デメリットをひとつずつ解説します。
【デメリット1】拠点が1つになるため社員の働き方が制限されてしまう
拠点を集約させ1つにするデメリットは、通勤できる範囲がこれまでに比べて狭まってしまい、社員の働き方を制限してしまうことです。
通勤できる範囲の人材を採用するため、地方や郊外などに拠点を置いている場合は人材確保が難しくなることも考えられます。
ただしリモート勤務を積極的に取り入れれば、社員の働き方の選択肢を増やして解決につなげられるでしょう。
【デメリット2】出張や配送など移動のためのコストがかかる
取引先や販売先など商圏が広い場合は、出張や商品の配送などの移動コストが増えてしまい、負担が大きくなります。
さらに取引できる対応範囲が変わるため、商圏を狭めてしまうおそれもあります。
オフィスを移転する前に、商圏や移動に関わるコストを確認し、どの程度の影響があるのか把握しておく必要があるでしょう。
【デメリット3】オフィスを集約するため社内が密になりやすい
オフィスを集約させると社員がワンフロアに集まり、社内が密になりやすくなります。
社内が密になってしまうとウイルスが蔓延してしまうリスクが高まるので、密を避けるための対策が必要です。
たとえば、社員の時間差通勤やリモート勤務、入退室管理システムの導入などで密にならないように管理して対策することが考えられます。
入退室管理システムを活用して対策を検討したい場合は、以下からお気軽にお問い合わせください。
オフィス移転で拠点を集約させるまでの流れ5つ
拠点を集約させるためにオフィスを移転する際には、引越しの大体1年〜1年6か月前から準備していきます。
オフィス移転で拠点を集約させるまでの流れは、以下のとおりです。
時期目安 | 移転までの流れ | 対応内容 |
---|---|---|
1年~1年6か月前 | 1.移転計画の立案 | ・移転の目的や課題を明確化する ・移転するオフィスの条件を選定する |
1年以上前 | 2.移転するオフィスの選定 | ・条件に合うオフィスを探し、候補先を比較する ・選定したオフィスの契約交渉をおこなう |
1年~11か月前 | 3.オフィスの移転準備 | ・オフィスのレイアウトを決める ・引越業者の選定 ・通信回線の工事手配 ・現オフィスの解約予告を通知する |
10か月~9か月前 | 4.移転作業の開始 | ・移転先オフィスの内装工事や設備工事 ・社員への説明会の実施 ・取引先への連絡 |
移転当日 | 5.オフィスの引越し作業 | ・荷物や設備、備品の搬入 |
流れにそって、オフィスを移転して拠点を集約させるまでの工程を詳しくお伝えします。
【流れ1】移転計画の立案
オフィスの移転が決まったタイミングで、まずは移転計画を立てましょう。移転計画は移転する1年から1年6か月前から準備するのが一般的です。
オフィスの集約が目的の場合は、フロアや事業所が離れていることで抱えている問題を洗い出し、オフィスを集約させて解決したい課題を決めておきます。
課題をもとに、オフィスの立地レイアウトなどを検討していきましょう。
また、移転先のオフィスを選ぶときの条件を決めておきます。たとえば、以下の項目を検討しておくといいでしょう。
項目 | 検討する内容 |
---|---|
立地 | 商圏や通勤の利便性、ブランドイメージへの影響 |
面積 | 社員1人あたりのスペースやラウンジなど共有スペースの有無 |
移転期間や時期 | 繁忙期や人材採用の時期などを避ける、対応期間の調整 |
設備 | 電気容量などの電気設備や通信回線、空調設備などの確認 |
管理 | 管理人の有無や警備システムなど管理体制の確認 |
予算 | 共益費や光熱費などのランニングコスト、イニシャルコスト |
移転先のオフィスの条件を決め、さらに選ぶときの優先順位を決めておくとよいでしょう。
【流れ2】移転するオフィスの選定
オフィス選定は今後の働く環境に大きな影響を与えるため、重要な工程です。条件にあわせて、移転先の候補となるオフィスを探しましょう。
オフィスを移転する1年以上前から着手しはじめます。まずはインターネットやチラシ、仲介業者を通じてオフィスの物件情報を集めましょう。
賃貸条件や立地などから候補先を絞り、実際に現地に足を運んで設備や管理体制を確認しておくと安心です。移転先の候補を比較する際は、移転にかかるコストも検討しながら移転先を選定しましょう。
移転先を決めたら、ビルのオーナーと契約交渉をおこないます。
【流れ3】オフィスの移転準備
移転先が決まったら、オフィスの移転準備を進めていきましょう。移転準備は、オフィスを移転する1年〜11か月前に着手します。
移転するための準備としては、以下の作業が必要です。
- 移転のスケジュール作成
- オフィスのレイアウトを決める
- 引越業者の選定
- 移転先の電話配線や通信回線の工事の手配
- 現オフィスの解約予告を通知する
拠点を集約させてどのような課題を解決していきたいのかを想像しながら、オフィスの導線や備品の配置などを考えレイアウトを決めます。
また引越業者や電話配線の工事などの見積もりを取って、依頼先を検討しましょう。
オフィス移転で引越業者や工事の手配先を探す際には、以下のカオスマップが参考になります。こちらも是非ご一読ください。
【流れ4】移転作業の開始
オフィスを移転する10か月~9か月前には、移転作業を始めます。移転前には、以下の作業を進めていきましょう。
- 移転先の内装や設備工事
- 社員への説明会の実施
- 取引先への連絡・挨拶状の送付準備
- ホームページなどの住所変更
- 梱包や搬入の準備
移転作業がスムーズに実施できるように社員への説明会をおこないます。
取引先への連絡や、ホームページや名刺、契約書などの住所の変更も早めに進めておくと業務に支障をきたすこともありません。
備品や什器などはできるものから梱包しておくと焦ることなく搬入できます。精密機器は自社で梱包せずに、引越業者に依頼するのが安心です。
【流れ5】オフィスの引越し作業
新しいオフィスに引越しする前に、移転してくる社員の作業分担をしておきましょう。
また各事業所でどの備品を移転先に持ってくるのか、または廃棄するのかも判断しておく必要があります。事前に移転先に持ち込む備品や廃棄品のチェックリストを作っておくと抜けもれなく対応できます。
拠点の集約にともないデータの紛失や消失が起きないように、データのバックアップもしておくとよいでしょう。引越業者によってはデータのバックアップに対応しているので、依頼しておきます。
引越し当日は、事前に作成した作業分担にしたがって動いていきましょう。
オフィス移転で拠点を集約させる際の注意点3つ
オフィスを移転して拠点を集約させる際には、気をつけるべき点があります。
注意すべき点は、以下の3つです。
- スムーズに対応できるように社員に情報共有しておく
- 移転にともなう手続きや対応を忘れずにおこなう
- 情報漏洩などが起きないようにセキュリティ対策を万全にする
たとえばオフィスを集約する際には、さまざまな事業所から社員が移転してきます。そのため、スムーズに対応できるように新しいオフィスのマニュアルやルールを作成して、事前に共有しておくことが重要です。
またオフィス移転後は、旧オフィスの解約手続きや照明やパーテーションの撤去など借りたときの状態に戻す「原状回復」をおこなわなければいけません。
さらに法務省や労働基準監督署などに「異動届出書」や「労働保険名称、所在地等変更届」など移転にともなう届出を提出する必要があるため、事前にどのような手続きがいるのかも確認しておくとよいでしょう。
オフィスの移転は、情報漏洩などが発生しないようにセキュリティ対策を見直す絶好の機会です。
たとえば、入退室管理システムを導入すれば、セキュリティ対策だけではなく外部社内の労働状況や労働環境を把握して作業効率を向上させることもできます。
オフィス移転時のセキュリティ対策について詳しく知りたい方は、以下の記事もお役立てください。
まとめ:オフィス移転で拠点を集約して働く環境を見直そう
オフィスを移転して拠点を集約させると、社員間のコミュニケーションが活性化して作業効率の向上が期待できます。また賃料や備品を減らして固定費のコスト削減につながるなどのメリットもあげられます。
しかし拠点が1つになることで社員の働き方を制限してしまったり、社内が密になりやすくなってしまったりと対策も必要です。
オフィスを移転して拠点を集約させることは、働く環境を見直す機会でもあります。社員が安心して働くことができ、多様な働き方ができるようなオフィス環境を作りましょう。
なおオフィス移転で拠点を集約させる際には、顔認証で入退室管理ができるクラウドサービスを導入するのがおすすめです。セキュリティや密対策などにも活用できます。
オフィス移転でセキュリティ対策や入退室管理システムを見直すときに、以下の資料を是非お役立てください。