クラスターが発生した場合の被害とは?3つのパターンと対応の流れを解説!
「新型コロナウイルス感染者が、弊社でも発生しないか心配……」
「万が一職場でクラスターが発生した場合、一体どうすれば良いのだろう」
と悩んでいませんか?
新型コロナウイルス感染者の増加によりクラスターが発生してしまと、オフィスの消毒や保健所への連絡、業務の一時停止など様々な臨時業務が発生するもの。「通常業務に加えてコロナ発生後の対応も必要となってしまう」と考えると、業務がパンクしそうで怖いですよね。
そこでここでは、職場でコロナ感染者が発生した場合に予想される被害と対応方法について解説します。
本記事を読むことで
・コロナ感染者が発生した場合の被害予測を事前に立てやすい
⇒事前に対策を伝えて、コロナ感染対策を徹底する意義を周知しやすい
・万が一クラスターが発生した場合、スムーズに対応できる
⇒感染者の発生後に業務が混乱するリスクを低減できる
といったメリットがあるので、ぜひ最後までお読みください。また万が一に備え、本記事をブックマークに登録しておくのもおすすめです。
ただ、「そもそも職場でクラスターを発生させないための対策として、何をすれば良いのか」と思っている方もいるでしょう。そういった場合は、以下をご一読ください。
- コロナ対策:職場の3密対策 虎の巻
- クラスター対策:職場に求められるクラスター対策とは?4つのポイントを解説!
目次
クラスター発生後に予想される被害とは?3つのパターンを紹介!
まずは、職場でクラスターが発生した場合の被害について確認していきましょう。といっても職場によって対応が変わる点も多いので、ここでは次の3つに分けて解説します。
- オフィス
- 商業店舗
- 工場
まずは「オフィス」について見てみましょう。
オフィスでクラスターが発生した場合
営業や人事、総務などのオフィスでクラスターが発生した場合は、次のような被害が予想されます。
- 取引先からの信用低下(ブランド毀損)
⇒自社でコロナ感染者が発生し、取引先から「営業マンもコロナに感染しているのではないか」と疑われる
⇒取引に悪影響となる可能性も - 企業活動の一時停止による生産性低下
⇒濃厚接触者の出勤停止、オフィスの消毒による業務の一時停止
⇒業務が停止・遅延し、生産性が低下する - オフィス内の消毒など追加コストの発生
⇒オフィスの消毒作業、保健所への連絡など金額的・人的コストの発生
上記の要点を簡単にまとめると、オフィスでクラスターが発生すると
- 企業イメージの低下
- 追加コストの発生
- 業務の一時停止
などの被害が発生するため、企業活動に多大なダメージが予想されます。
また一般顧客向けの商業店舗(小売店)の場合は、より深刻な被害が予想されます。どのようなリスクがあるのか、以下を見てみましょう。
店舗でクラスターが発生した場合
コンビニや飲食店など、商業店舗(小売店)でクラスターが発生した場合は、次のような被害が予想されます。
- 顧客離れリスク
⇒「コロナ感染者が発生したお店にわざわざ行きたくない」と思われる - 風評被害リスク
⇒「あそこのお店に行くとコロナになる」などの風評被害に遭うリスクが高まる - 追加コストの発生
⇒店舗内の清掃、業務の一時停止など - 店舗の閉鎖リスク
⇒上記の顧客離れ+風評被害+清掃コストおよび業務の一時停止に耐えきれず、店舗を閉めざるを得なくなる可能性がある
オフィスの場合とは異なり店舗でクラスターが発生すると、最悪の場合は店舗が閉鎖まで追い込まれます。不特定多数の一般顧客との接点が多いため、可能な限りクラスター対策に力を入れて取り組みたいところです。
次に、工場でクラスターが発生した場合の被害についても見ていきましょう。
工場でクラスターが発生した場合
工場で新型コロナウイルスのクラスターが発生すると、どのような悪影響があるのでしょうか。以下で、予想される被害についてまとめてご紹介します。
- 風評被害、ブランド毀損リスク
⇒例)クラスター発生した工場で作った商品だと、感染しないか心配 - 工場の一時停止による生産性低下
⇒工場内の消毒や濃厚接触者の洗い出しなど、業務を一時停止する必要がある
⇒工場稼働時間が減るため、生産性が低下する(売上が減少する) - 工場内の清掃など追加コストの発生
⇒工場内の消毒や濃厚接触者リストの作成、保健所への連絡など
⇒金銭的・人的コストの発生は避けられない
実際に、コロナ感染が発覚したことにより風評被害を受けた事例が発生しています。
『「あそこの店でコロナが出たらしい」「コロナが出たから店を休んでいるんだ」。7月末頃から、このような根も葉もない噂が立ち始めた。(中略)噂を耳にした飲食店オーナーは、「全くの事実無根。小さな店にとって軽はずみな噂は致命的。事の重大さを理解しているのか」と困り果てている。』
引用元:タウンニュース「飲食店、風評被害に困惑」
これは飲食店の例ですが、工場でクラスターが発生した場合も同様に、風評被害を受けるリスクがあります。
また工場でクラスターが発生した場合、「業務の一時停止」が生産性の低下に直結します。工場の稼働が停止することは製品生産量の減少を意味し、売上減少の大きな要因となるもの。そのため、工場でもコロナ対策の徹底が重要となります。
ここまで
- オフィス
- 商業店舗(小売店)
- 工場
の3つでクラスターが発生した場合に予想される被害についてご紹介しました。どの職場でも、クラスターが発生すると売上や生産性に多大な被害が発生することが分かりましたね。
「コロナ対策を怠ると、こんなに大変なことになるのか……。絶対に職場でクラスターを発生させたくない」と思った人もいるでしょう。もしも職場のクラスター対策を強化したい方は、以下をご一読ください。
参考:職場に求められるクラスター対策とは?4つのポイントを解説!
一方で「できる限りのクラスター対策をしたとしても、クラスター発生リスクはゼロにできないのでは……」と心配な方もいるでしょう。そこで、「クラスターが発生した場合に必要となる、対応の流れ」について見ていきましょう。
それでもクラスターが発生したらどうするべきか?
ここからは、職場でクラスターが発生した場合にすべきことをご紹介します。先に結論を知りたいという方へ向けて、「職場でクラスターが発生した場合のやることリスト」を用意しました。
- 保健所へ連絡
- 感染者へ休業指示および賃金の相談
- クラスター発生現場の消毒
- 濃厚接触者リストの作成
- 「労働者死傷病報告」の提出
それぞれの詳細について、以下で詳しくご紹介します。
1.保健所へ連絡
従業員のコロナ感染が発覚した場合は、保健所または帰国者・接触者相談センターへ連絡しましょう。厚生労働省のホームページから、全国の保健所の連絡先や住所を確認できます。
参考:厚生労働省「保健所管轄区域案内」
職場でコロナ感染者が発生したら、まずは保健所に相談することが大切です。どのような対応策が必要なのか、具体的な対応については保健所の指示に従いましょう。
ただ、「具体的な対応はその都度保健所の指示に従う必要があるなら、事前にできることなど無いのでは?」と思った人もいるかもしれません。しかし以下で解説する「オフィス清掃業者のチェック」や「濃厚接触者リストの作成」などは、今から準備できることも多いです。
まずは「休業中の従業員に支払う賃金」について見ていきましょう。
2.コロナ感染者の休業指示や賃金を決める
コロナ感染者が発生したら、感染者に対して休業指示を出す必要があります。また使用者(経営者)の判断に基づいて休業を指示する場合も、休業手当を支払う必要があります。
ではこの休業手当について、具体的にいくら支払えば良いのでしょうか。
厚生労働省の「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」によると、次のような記載がありました。
- 休業中の賃金については、労使で合意する必要がある
- 一般的に休業期間中も「平均賃金の6割以上」を支払わなければならない
- 従業員が安心して休めるよう、休業期間中もできれば賃金を満額支払うことが望ましい
- 支給要件に合致する場合、「雇用調整助成金」が支給される可能性がある
ここでのポイントは、「コロナ感染者を休業させた場合、雇用調整助成金の支給対象になる可能性がある」といった点です。もしも休業者に対して賃金を支払うのが難しい場合も、諦めずに助成金の活用を検討しましょう。
ちなみに雇用調整助成金の支給要件については、厚生労働省のホームページに記載されています。
支給対象となる事業主
新型コロナウイルス感染症に伴う特例措置では、以下の条件を満たす全ての業種の事業主を対象としています。
引用元:雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)
1.新型コロナウイルス感染症の影響により経営環境が悪化し、事業活動が縮小している
2.最近1か月間の売上高または生産量などが前年同月比5%以上減少している(※)
※比較対象とする月についても、柔軟な取り扱いとする特例措置があります。
3.労使間の協定に基づき休業などを実施し、休業手当を支払っている
また雇用調整助成金の他にも、新型コロナウイルス関連で活用できる補助金・助成金があります。「クラスターが発生したら資金繰りが苦しい」という場合は、ぜひ下記サイトをチェックしてみましょう。
参考:中小企業 | 新型コロナウイルスにともなう あなたが使える緊急支援 | 自由民主党
ここまで、保健所への連絡と休業中の従業員に対する休業手当についてご紹介しました。次は「クラスター発生現場の消毒」について見ていきましょう。
3.クラスター発生現場の消毒
職場でクラスターが発生した場合は、基本的に保健所から職場を消毒するよう指示されます。
ただ、感染拡大を防ぐためにオフィスの消毒が必須なのは理解できても、
「消毒作業に慣れていない人が現場を消毒しても、しっかり除菌できているか不安……」
「そもそも消毒作業中に自分がコロナに感染してしまったらどうしよう……」
と感じている人もいるでしょう。
こういった場合は、専門の業者にオフィスの消毒を依頼するのも1つの手です。以下で「都道府県別のオフィス消毒業者一覧」をまとめているので、ご一読ください。
参考:【コロナ発生後の備え】都道府県別オフィス消毒業社・補助金まとめ
次は、濃厚接触者リストの作成について考えてみましょう。
4.濃厚接触者リストの作成
濃厚接触者リストとは、コロナ感染者と濃厚接触者をリストアップした用紙(データ)のこと。厚生労働省では、以下のように濃厚接触者の定義について記載されています。
濃厚接触者は、新型コロナウイルスに感染していることが確認された方と近距離で接触、或いは長時間接触し、感染の可能性が相対的に高くなっている方を指します。
濃厚接触かどうかを判断する上で重要な要素は上述のとおり、1.距離の近さと2.時間の長さです。必要な感染予防策をせずに手で触れること、または対面で互いに手を伸ばしたら届く距離(1m程度以内)で15分以上接触があった場合に濃厚接触者と考えられます。
新型コロナウイルス感染者から、ウイルスがうつる可能性がある期間(発症2日前から入院等をした日まで)に接触のあった方々について、関係性、接触の程度などについて、保健所が調査(積極的疫学調査)を行い、個別に濃厚接触者に該当するかどうか判断します。
引用:厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」
上記の内容をまとめると、以下のとおりです。
- 濃厚接触者の定義は「コロナ感染者と近距離で接触、もしくは長時間接触した人」
- 「1m程度」かつ「15分以上の接触」があった場合は、濃厚接触者と考えられる
- ただし濃厚接触者にあたるかどうかは保健所が個別に判断する
コロナ感染者にヒアリングして濃厚接触者を洗い出すことも可能です。しかし
- ヒアリングの手間が双方に発生する
- そもそも感染者の記憶が曖昧
- ヒアリングをした方がコロナ感染する可能性もある
といったことから、ヒアリングだけでは正確に接触者を洗い出すことが難しいもの。より確実に濃厚接触者リストの作成をするなら、入退室履歴などが確認できる仕組みの導入がおすすめです。
たとえばクラウド型オフィス管理サービス『SECURE AI Office Base』では、次のように入退室の履歴が簡単に確認できます。
また、マスク未着用者の入室制限や、オフィスが密になったとき自動で警告が鳴る機能もあります。職場のコロナ対策をより強化したい方は、以下からお問い合わせください。
最後に、コロナ感染の報告で必要となる「労働者死傷病報告の提出」について見ていきましょう。
5.「労働者死傷病報告」の提出
従業員がコロナに感染した場合、「労働者死傷病報告」を所轄の労働基準監督署長に提出する必要があります。
労働者死傷病報告とは、従業員が労災などにより死亡もしくは休業したときに、労働基準監督署長に提出しなければならない書類のこと。
厚生労働省より、新型コロナウイルスに感染して従業員が休業した際も、労働者死傷病報告を提出する必要があると呼びかけています。詳しくは、厚生労働省の公開している下記ページをご確認ください。
参考:20200515 新型コロナ死傷病報告記載例リーフレット
ここまでお伝えした内容を復習すると、
- 保健所へ連絡
- コロナ感染者の休業指示や賃金を決める
- クラスター発生現場の消毒
- 濃厚接触者リストの作成
- 「労働者死傷病報告」の提出
といった対応が必要となります。職場でクラスターが発生すると、一時的に業務が止まってしまうのはもちろん、場合によっては業務再開までに時間がかかるケースもあります。そのため、可能な限り職場でのクラスター発生は防ぎたいところです。
そこで最後に、職場のクラスター対策に役立つオフィス管理システム「SECURE AI Office Base」についてご紹介します。
オフィスのクラスター発生を予防するには『SECURE AI Office Base』がおすすめ!
職場でのクラスター対策には
- コロナ感染者を早期発見する仕組み
- コロナ感染を拡大させない仕組み
の2つが必要です。2つの仕組みを作る上で重要なのは、以下の3つ。
- こまめな検温の実施
- マスク着用の徹底
- 職場の3密を回避する
ただし検温の実施には時間もかかりますし、上司や目上の役職者に対してマスク着用の徹底を呼びかけるのも難しいですよね。さらに職場の3密を回避するため「テレワーク」や「時差出勤」などを導入すると、労務管理コストもかかります。
『SECURE AI Office Base』では、クラスター対策で重要となる上記3つの問題の解決が可能です。
・オフィスへ入退室時に自動で測温を実施
⇒人的コストをかけず、こまめな測温が可能
⇒急な体調悪化時にも早期発見でき、高熱者は入退室を制限可能
・入退室履歴を後日確認できる
⇒濃厚接触者リストを作成しやすくなる
⇒万が一のクラスター発生時、迅速に濃厚接触者を洗い出しやすい
・マスク未着用者のチェックができる
⇒マスク未着用時にアラートを出したり、入退室の制限が可能
⇒職場内でのコロナ感染リスクを低減できる
⇒職場クラスターの発生リスクが減る
・職場の混雑状況をクラウドから確認できる
⇒職場が3密になる状況を作りにくくなる
⇒万が一職場が密になった場合はアラートが鳴る
SECURE AI Office Baseには、コロナ対策に役立つ機能が充実しています。さらにクラウドで顔認証リストの新規追加や従業員の勤務情報が分かるため、人事・総務部のテレワークを促しやすくなるメリットも。
「職場でコロナ感染者・クラスターを発生させたくない」
「コロナ対策と同時に、働き方改革や業務のIT化も進めたい」
「働き方が多様になっても、簡単に労務管理できるシステムが欲しい」
と考えている方は、以下からお問い合わせください。
まとめ:オフィスでクラスターを発生させないよう、対策を進めよう!
今回は「クラスターがオフィスで発生した時の対応まとめ」についてご紹介しました。最後に、ここまでの内容をまとめます。
- クラスターが職場(オフィス・店舗・工場)で発生すると業務に大きな悪影響が発生する
- 万が一クラスターが発生した場合を想定して備えておくことは重要
- 各種機関への連絡先や活用できる補助金を調べておくと安心
職場でクラスターが発生すると、業務に甚大な悪影響が発生するのが新型コロナウイルスの怖いところ。クラスターが発生した場合の手順について確認しておくのはもちろん、そもそも職場クラスターを発生させない仕組みづくりが重要となります。
とはいえ、職場のコロナ対策やクラスター対策を進めると
- こまめな検温やマスク着用の徹底の呼びかけにコストがかかる
- 濃厚接触者の洗い出し方法がヒアリングしかないため、リストの精度が不安
- テレワークや時差出勤のせいで労務管理が大変
といった新たな課題も出てくるでしょう。
こういった場合は、クラウド型オフィス管理サービス「SECURE AI Office Base」がおすすめです。以下で詳しい機能や解決できる課題について紹介しているので、まずはご確認ください。