入退室管理と勤怠管理は連携すべき?その理由やシステム選定のポイントを解説
「入退室管理システムと勤怠管理はなぜ連携する必要があるの?」
「入退室管理システムはどのような基準で選べば良いの?」
「おすすめの入退室管理システムを知りたい」
入退室管理システムを導入するなら勤怠管理と連携できるものを選ぶべきです。なぜなら、従業員の労働時間を正確に把握できるからです。
ただ、どのような基準で選べば良いのか、おすすめのシステムを探している人も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、
- 入退室管理と勤怠管理が別になっている場合の問題点
- 入退室管理システムの効果
- 入退室管理システムを選ぶポイント
についてまとめて解説します。
記事後半でおすすめの入退室管理システムも紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
なお、入退室管理システムの必要な理由や導入方法について知りたい方は、下記で詳しくまとめています。資料を無料ダウンロードのうえ、システム導入時の参考としてご活用ください!
また、カード認証、指紋認証、顔認証などを用いた、各種入退管理システムを利用したソリューションサービスもありますのでご興味がある方は以下もご覧ください。
目次
入退室管理と勤怠管理が別になっている場合の問題点
2019円4月の労働安全衛生法改正により、事業者は労働時間の状況を客観的に把握することが義務化されました。
第六十六条の八の三 事業者は、第六十六条の八第一項又は前条第一項の規定による面接指導を実施するため、厚生労働省令で定める方法により、労働者(次条第一項に規定する者を除く。)の労働時間の状況を把握しなければならない。
引用元:労働安全衛生法第66条|e-Gov
ここでいう客観的な記録とは、労働者の労働日ごとの出退勤時刻や入退室時刻の記録などを表します。
多くの企業では、労働時間の把握するために自己申告やタイムカードといった方法を採用していますが、積極的に入退室管理を行う必要があります。
なぜなら、労働者が自己申告やタイムカードの打刻後もオフィスにとどまり、サービス残業をする可能性があるからです。
実際に労働基準監督署が調査を行う際は、タイムカードなどの打刻記録と入退室記録などに乖離がないか細かくチェックします。
従来の方法で管理をしていた場合、労働基準監督署から指摘を受ける可能性もあるので、入退室と勤怠の管理は連携するのをおすすめします。
入退室管理システムで使われる認証技術
入退室管理システムでは、主に以下の4つの認証技術があります。
テンキー認証 | ・扉に設置したテンキーに暗証番号を入力して解錠する |
---|---|
ICカードを登録 | ・扉にカードリーダーを設置してICカードをかざして解錠する ・社員証や交通系ICカードにも登録できる |
スマートフォン認証 | ・スマートフォンを専用の機器にかざしたり無線通信により解錠したりする |
生体認証 | ・指紋認証・手の静脈認証・顔認証などがある ・もっともセキュリティ性が高いのは静脈認証 ・コストを抑えやすいのは指紋認証 ・多くの人が出入りする場所では顔認証がおすすめ |
テンキー認証は、施錠・解錠の機器を設置するだけで、手軽に導入できます。また、工事なども必要なく費用を抑えられます。
一方で、暗証番号を盗み見られるリスクがあるので注意が必要です。加えて、誰が入退室したのかまでは記録されません。
次にICカードを登録する方法は、すでに持っているカードに追加できるため、コスト削減ができます。また、個人の入退室記録も把握可能です。
しかし、ICカードの管理を従業員自身に任せるため、紛失や盗難のリスクがあります。
スマートフォン認証のメリットは、事前に情報を登録する必要がない認証方法もあるので、来客が多い場所でも便利な点です。
またICカードのように紛失や盗難のリスクも低いといえます。とはいえ、スマートフォンの充電切れや紛失には注意しなくてはなりません。
最後に紹介する生体認証は、どの認証方法を選ぶかでコストやセキュリティ性が異なります。
もしも多くの人が出入りする場所では、顔認証がおすすめです。
入退室管理システムを導入する3つの効果
入退室管理システムに興味はあるけど、導入するとどのような効果があるのかわからない人もいるでしょう。
ここでは、入退室管理システムを導入する効果を3つ紹介します。
- 社員の勤務実態を正確に把握できる
- セキュリティ強化につながる
- コストの削減
それぞれの効果について見ていきましょう。
【メリット1】社員の勤務実態を正確に把握できる
従業員の入退室時間を管理する際、手書きやタイムカードを使う方法もありますが、正確性が高いとはいえません。
しかし、入退室管理システムを導入すれば、入退室の記録から出勤・退勤などを正確に把握できます。
手書きやタイムカードとは異なり、打刻や入力忘れによる労務管理の負担も減るでしょう。
【メリット2】セキュリティ強化につながる
入退室管理システムを導入すると、いつ・誰が・どのくらいの時間オフィス内に滞在していたのかわかるため、機密情報や個人情報管理の強化が可能です。
また、鍵を使わないため、以下のようなリスクもありません。
- 鍵を紛失・盗難された際の交換費用や手間
- 鍵の複製による部外者の侵入
そのため、従業員も安心して働けます。
【メリット3】コストの削減
入退室管理システムがない場合であっても、セキュリティ対策は行わなければなりません。
そのため、警備員を雇用したり、一人ずつ入館証を発行したりする必要があります。
しかし、入退室管理システムの導入により、これらの管理コストがかかりません。
勤怠管理と連携させれば、業務効率のアップにもつながります。
入退室管理システムを選定する5つのポイント
入退室管理システムを導入したいけど、どんな基準で選べば良いのかわからない人もいるかもしれません。
そこで、選定にあたってのポイントを5つ紹介します。
- 自社の規模に合っているか
- 解錠方法が自社の導入目的に合っているか
- 勤怠システムとの連携ができるか
- オンプレミス型かクラウド型か
- 費用が高すぎないか
特に、これから入退室管理システムを導入予定の人は、必ずポイントを把握しておきましょう。
【ポイント1】自社の規模に合っているか
まずは、導入しようと考えているシステムが自社の規模に合っているかを確認します。
従業員数が多い企業と少ない企業とでは、必要なセキュリティレベルや認証方法の手軽さも変わってきます。
従業員数が少ないのにセキュリティレベルが高いシステムを導入しようとすると、ムダにコストがかかってしまうため注意が必要です。
高機能なものを選ぶべきなのか、よく考えて選びましょう。
【ポイント2】解錠方法が自社の導入目的に合っているか
解錠方法には大きく分けると4つの方法があり、それぞれセキュリティレベルの高さ・従業員の特定ができるか・コスト面などに違いがあります。
したがって、自社の導入目的を満たす解錠方法を採用しているシステムを選びましょう。
たとえば、入退室した個人の特定が必要ないのであれば、コストの低いテンキー認証でも問題ありません。
しかし、多数の人数が出入りするような勤務先では、個人の特定ができる生体認証やICカードの導入を検討すべきです。
それぞれメリット・デメリットがあるため、よく検討しましょう。
【ポイント3】勤怠システムとの連携ができるか
近年の入退室管理システムは、ほかのシステムとの連携もできます。その際、勤怠システムとの連携ができるか確認しておきましょう。
勤怠システムと連携できれば、入退室の打刻データをもとに労働時間を正確に把握でき、サービス残業の抑制ができます。
その結果、労務管理の負担軽減やコスト削減にもつながります。
また、必要に応じて、監視カメラや火災報知器などと連携ができるのかも確認しておきましょう。
【ポイント4】オンプレミス型かクラウド型か
入退室管理システムにはオンプレミス型とクラウド型があります。
タイプ | 特徴 |
---|---|
オンプレミス型 | ・管理用のサーバーにインストールを行う ・ネットワークの構築やサーバーの設置など、導入に時間もコストもかかる ・カスタマイズ性が高く、他システムとの連携などもしやすい ・定期的なアップデート対応など、運用にコストがかかる |
クラウド型 | ・1から開発する必要がないため、導入コストが少ない ・既に構築されているサービスを利用するので、契約から導入までが早い ・システムの運用は、自社で行う必要がない |
オンプレミス型は、主に1,000人以上の社員を抱える企業で導入されているシステムです。
コストや導入に時間はかかりますが、自社の目的に沿って細かくカスタマイズができ、他社システムとの連携も簡単です。
ただし、外出先から入退室管理を行えないので注意しなければなりません。
一方クラウド型は自社でシステムを構築する必要がないシステムで、もっとも大きなメリットは、全ての拠点の認証システムを一括管理できること。
拠点間での出張やリモートワークなど屋外での利用に適しています。
しかし、スマートフォンのバッテリー切れや通信環境が悪いと利用できなくなるので注意が必要です。
【ポイント5】費用が高すぎないか
入退室管理システムを導入する際、初期費用や月額費用、オフィスを移転する際の原状回復費用などがかかります。
特にオンプレミス型のように自社でシステムを運用する場合は、多くの費用がかかるので注意しましょう。
費用をできるだけ安く抑えたいのであれば、サーバーが必要ないクラウド型をおすすめします。
入退室管理システムBioStar2(※)の特徴
入退室管理システムを選ぶなら勤怠管理と連携して使えるものを選びましょう。
勤怠管理と連携できる入退室管理システムを探している人におすすめなのがBioStar2です。
BioStar2の特徴について順番に解説します。
【特徴1】導入により、入退管理と勤怠管理が同時に利用可能
BioStar2を利用する際、入退管理と勤怠管理の2つのライセンスが付与されます。
BioStar2の入退管理機能では、訪問者管理ポータルを利用して、訪問の申請と承認が可能です。
エレベーター管理やサーバー照合などに加えて、サーバーマッチングや監査追跡といった機能も備わっています。
これらの機能により、不正入室の防止や問題発生時の原因把握も容易です。
また、勤怠管理機能で「シフトの設定」「シフトの種類の設定」などもできるため、多彩な勤怠ルールに対応可能です。
【特徴2】拡張機能の利用やほかのシステムとの連携も可能
BioStar2では、さまざまな拡張機能があるので、必要に応じて自由に使いやすく設定ができます。
さらに、以下のようなシステムとの連携も可能です。
- 自動ドアや電動シャッターなどの入退室管理システム
- 火災報知器や警備システムなどのセキュリティシステム
- 会員管理システム
既存のシステムもこれまで通り使えるので、ご安心ください。
【特徴3】0.5秒以下で認証可能なので、ストレスフリー
BioStar2は、顔認証に対応しています。そのため、非接触かつ待ち時間のストレスを軽減できます。
そのため、全従業員がスムーズに出退勤可能です。
【特徴4】自社の規模に合わせてさまざまなプランから選択可能
BioStar2では、自社の規模に応じてさまざまなプランを選択できます。
項目 | Starter | Basic | Standard | Advanced | Professional | Enterprise |
---|---|---|---|---|---|---|
ユーザー数 | 制限なし | |||||
端末数 | 制限なし | 1,000台 | ||||
ドア数(最大) | 5 | 20 | 50 | 100 | 300 | 1,000 |
ゾーン機能 | 不可 | 100ゾーンまで利用可能 | ||||
Cloud API | 不可 | 利用可能 | ||||
エレベーター | 不可 | 利用可能 | ||||
サーバマッチング | 不可 | 利用可能 | ||||
グラフィックマップビュー | 不可 | 利用可能 | ||||
勤怠ライセンスのユーザー数 | 100 | 500 | 1,000 | 制限なし |
ドアの数が少ない場合やエレベーターがないのであれば、StarterやBasicでも十分です。
一方で、エレベーターがある場合や従業員の人数が多い場合は、Advanced以上のライセンスを利用しましょう。
BioStar2なら、自社の規模に合わせてライセンスを選べます。仮に事業規模を拡大するタイミングが近いのであれば、上位プランをあらかじめ選んでおきましょう。
BioStar2の詳細については、以下からお問い合わせください。
まとめ:入退室管理システムを勤怠と連携させれば労務管理がしやすくなる
入退室管理と勤怠管理を連携させれば、労務管理がしやすくなり従業員の業務効率もアップします。
また、いつ・誰が・どのくらいの時間オフィスにいたのかも把握できるようになり、セキュリティ向上にもつながるでしょう。
どの認証方法を選ぶのかは、自社の考えるコストや求めるセキュリティレベル次第です。
勤怠と連携できる入退室管理システムを探しているのであれば、BioStar2をご検討ください。
(※)「 BioStar2」Suprema 社の登録商標です。