ワクチン接種証明書を事業活用するには?2つの例と魅力について紹介!
「ワクチン接種証明書はどのように事業活用できるの?」
「海外ではどのようにワクチン接種証明書を事業活用しているの?」
とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
海外では、飲食店などを利用する際にワクチン接種証明書の提示が義務づけられており、違反した場合は罰金などをとる国もあります。
一方で日本政府はワクチン接種証明書の民間利用を認めており、一部の企業では料金割引や特典の付与などを実施しているところもあります。
しかし「ワクチン接種証明書はそもそもどのように事業活用できるのだろう」「店舗内でコロナ感染者が発生するリスクを抑えたいけど、ワクチン接種証明書だけで大丈夫だろうか」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで以下の点を中心に、ワクチン接種証明書の事業活用について詳しく解説します。
- 海外でのワクチン接種証明書の活用事例
- 国内でワクチン接種証明書を活用する2つの例と魅力
- ワクチン接種証明書を事業活用する際の注意点
ワクチン接種証明書の事業活用をお考えの方は、ぜひご一読ください。
なお「店舗内でのコロナ感染者発生リスクを抑えたい」と考えている方は、店内の混雑度を可視化できるシステム「混雑カウント」の導入を考えてみてはいかがでしょうか。
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目次
海外では、ワクチン接種証明書の事業活用が進んでいる
海外、とくにアメリカやフランスなどでは、ワクチン接種証明書の活用が進んでいます。
たとえばアメリカのニューヨーク市では、2021年9月13日から、以下のようにワクチン接種証明書の提示を求めることが義務づけられました。
- 対象の店舗や施設:屋内の飲食店、スポーツジム、映画館、劇場、美術館 など
- 対象者:12歳以上の利用者
- 違反した場合の罰則:施設に対して1,000~5,000ドル(約11~55万円※)の罰金
※1ドル110円として計算
またフランスでは2021年7月下旬以降、様々な施設を利用するときに、ワクチン接種証明書や陰性証明書の提示が義務づけられました。
- 対象の店舗や施設:飲食店、映画館、美術館、飛行機、高速鉄道
- 対象者:利用者
- 違反した場合の罰則:
・(利用者に対して)少なくとも135ユーロ(約1万7,000円)の罰金
・(施設側に対して)最大7日間の業務停止。繰り返した場合は1年間の禁固刑に加えて罰金9,000ユーロ(約117万円)
※1ユーロ130円として計算
このように、海外ではワクチン接種証明書を新型コロナウイルスの感染対策として活用する動きが確認できます。
日本国内でワクチン接種証明書を事業活用できるのか
「海外で活用されているのはわかったけど、日本ではどうなの?」と思った方もいるのではないでしょうか。
日本では、ワクチン接種証明書の事業活用について以下のような考え方を示しています。
- 民間が提供するサービスに対しては、ワクチン接種証明書の活用は幅広く活用が認められる
- 一方でワクチン接種証明書を提示しない人に対して、法外な料金を請求するなどは許されない
- ワクチン接種証明書を利用できるよう、現在システムの構築を進めている
参考:新型コロナウイルス感染症予防接種証明書のデジタル化について | 厚生労働省
ワクチン接種証明書を提示した人へのサービスなどは、許されているようです。実際に活用できるシステムが構築されれば、より事業活用が進んでいくことが予想されます。
一方で「どのようにワクチン接種証明書を事業活用すれば良いのか、あまりピンとこない」という方もいるのではないでしょうか。
そこで次は、ワクチン接種証明書を国内で事業活用する2つの例をご紹介します。
ワクチン接種証明書を国内で事業活用する2つの例
ここでは、ワクチン接種証明書を国内で事業活用する場合の例について、以下の2つをご紹介します。
- 商業施設などでワクチン接種証明書を事業活用する場合
- 企業などでワクチン接種証明書を事業活用する場合
それぞれの例について、詳しく見ていきましょう。
1.商業施設などでワクチン接種証明書を事業活用する例
商業施設でワクチン接種証明書を事業活用する場合、サービス料金の割引や特典の付与などが、活用方法として挙げられます。
たとえば民間が開発したワクチン接種証明アプリ「ワクパス」を利用すれば、以下のような特典を受けられます。
- アパホテル:チェックアウト時間の1時間延長が無料
- かっぱ寿司:会計金額より税込10%オフ
商業施設でワクチン接種証明書の事業活用を考えている方は、ワクチン接種証明書を提示した人への料金割引や特典付与を考えてみてはいかがでしょうか。
なお法外な料金を請求するなど、ワクチン接種証明書を利用しない人の不利益につながる事業活用は避けるよう、日本政府は呼びかけています。
ワクチン接種証明書を事業活用する場合は、サービス料金の割引など、利用者の利益につながる方法をおすすめします。
2.企業などでワクチン接種証明書を事業活用する例
従業員がワクチンを接種しているか把握・証明するための手段として、活用する方法もあります。
仮に社内でクラスターが発生してしまったとき、ワクチン接種の有無によって症状に差が出る可能性があります。
とはいえ、コロナ感染後のリスクを抑えるためにワクチン接種の有無を確認するのは手間がかかりますし、虚偽の報告をされる可能性もゼロではありません。
そこで最近では、たとえばワクチン・コラボレーション・ハブ(VCH)という、ワクチンの予約から接種証明書発行までをパッケージ化したサービスが登場しました。
VCHを活用すれば、従業員のワクチン接種状況の可視化から接種証明書の電子配付まで、システム上で一元的に管理可能。よって手間をかけず、ワクチン接種が完了した従業員を把握できます。
「従業員のワクチン接種状態の確認コストを減らしたい」という方は、VHCなどの管理システミック導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ここまで、ワクチン接種証明書を日本国内の事業活動で活用する例をご紹介しました。次は、ワクチン接種証明書を活用する魅力について、詳しくご紹介します。
国内でワクチン接種証明書を事業活用する2つの魅力とは?
ここからは、日本国内でワクチン接種証明書を事業活用する魅力を2つご紹介します。
- ワクチン接種を促せるため、重症化リスクを下げられる可能性がある
- コロナ禍で落ち込んでいた店舗に顧客が戻り、経済が活性化しやすくなる
どういうことか、詳しく見てみましょう。
【魅力1】ワクチン接種を促せるため、重症化リスクを下げられる可能性がある
国内でワクチン接種証明書を事業活動に活用すれば、「割引や特典を受けられるため、自分も接種証明書を持ちたい」と考える人の増加が期待できるもの。よってワクチン接種を促す効果が期待でき、コロナ感染による重症化リスクを下げられる可能性があります。
2021年10月18日時点で、コロナが重症化しにくい若年層は、ワクチンの2回目接種率が高くない状態にあります。
12~19歳 | 20歳代 | 30歳代 | 40歳代 | |
1回以上接種者 | 62.47% | 65.99% | 69.60% | 76.62% |
2回目接種完了者 | 40.37% | 51.60% | 55.34% | 65.53% |
「ワクチン接種を受けられるけど、受けない」という人に対して、ワクチン接種証明書の提示によるサービス料金の割引などは、ワクチン接種の動機付けとして期待できます。
また一般社団法人 日本生活習慣病予防協会によると、「ワクチンの2回目接種を受けた人は、コロナに感染しても重症化するリスクを49%低下させられること」が、英キングスカレッジ ロンドンの研究で明らかになったと紹介しています。
よってワクチンの2回目接種はコロナ感染による重症化リスクを低減する効果が期待できるもの。さらにワクチン接種証明書の事業活用は、ワクチン接種を避けている人への動機付けとして期待できます。
【魅力2】コロナ禍で落ち込んでいた店舗に顧客が戻り、経済が活性化しやすくなる
ワクチン接種証明書を事業活用すると、割引や特典を目当てに店舗へ顧客が戻るため、経済の活性化が期待できます。
新型コロナウイルスの感染拡大にともなう外出の自粛や店舗の営業自粛要請などにより、飲食店や観光業などをはじめとして、日本経済は大きな打撃を受けました。
しかしワクチン接種証明書の事業活用により、「安心してお店を利用できる」「ワクチンを接種すればお得にお店を利用できる」と考える人が増え、店舗に顧客が戻る可能性があります。
よってワクチン接種証明書を事業活用することで、経済の活性化が期待できます。
ここまで、国内でワクチン接種証明書を事業活用する魅力についてお伝えしました。次は、ワクチン接種証明書を事業活用するときに気をつけたいポイントをご紹介します。
ワクチン接種証明書を事業活用する際の注意点
ワクチン接種証明書を事業活用する際に気をつけておきたい注意点は、以下の2つです。
- ワクチンを接種していない人に対して、不利益や差別が生じないよう配慮する必要がある
- コロナの感染リスクを抑えるためには、店内で密を作らないなど、別の施策も必要
日本政府はワクチン接種証明書の活用について、民間での活用を幅広く認めています。一方で、ワクチン接種証明書を提示しない人に対する法外な請求など、「ワクチン接種証明書を利用しない人に対する不利益」は与えないよう、配慮を求めています。
よってワクチン接種証明書を事業活用する場合は、料金割引や特典の付与など、証明書を提示する人が得をするような仕組みの構築がおすすめです。
また「コロナの感染対策」としてワクチン接種証明書の事業活用を考えている場合は、接種証明書の活用と同時に「そもそも店内で密を作らないための施策」が必要です。
たとえば「混雑カウント」というシステムを導入すると、店内の混雑度を5段階のアイコン表示による可視化が可能です。また店内の混雑度を可視化するだけでなく、以下のような効果も期待できます。
- エリアごとの設置もできるため、各階や場所ごとに混雑度を測定可能
- Webやサイネージ(電子看板)で店内の混雑度を顧客にお知らせできるため、混雑の分散や集客力の向上が期待できる
- 混雑状況がリアルタイムでわかるため、顧客は限られた時間を有効活用しやすく、ストレスの軽減効果が期待できる
店舗内でのコロナ感染者発生を防ぐため、ワクチン接種証明書の活用とともに、「混雑カウント」など店内の混雑具合が分かるシステムの導入も考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ:ワクチン接種証明書の事業活用はおすすめ!
ここでは、ワクチン接種証明書の事業活動について解説しました。ここで、これまで紹介した内容についてまとめます。
- アメリカやフランスなどでは、ワクチン接種証明書の事業活用が進んでいる
- ワクチン接種証明書を活用する主な例は、以下の通り
- (商業施設の場合)ワクチン接種証明書を提示した人に対して、割引や特典の付与など、集客への活用が期待できる
- (オフィスの場合)感染リスクの低い従業員を出社させられる
- ワクチン接種証明書を活用する魅力は、以下の2つ
- 1.コロナ感染による重症化リスクを避けられる可能性がある
- 2.集客に活用でき、経済の活性化が期待できる
- ワクチン接種証明書を事業活用する際の注意点は、以下の3つ
- 1.ワクチン接種証明書の提示は義務ではない
- 2.ワクチン接種証明書を持っていない人への法外な料金の請求など、不利益や差別が行われないよう配慮が必要
- 3.ワクチン接種証明書だけでなく、そもそも店内が密にならないよう対策することが大切
ワクチン接種証明書の事業活用は、集客だけでなく、店舗内でのコロナ感染者発生リスクを下げる効果が期待されています。さらに店舗内のコロナ感染対策を実施するなら、ワクチン接種証明書の提示だけでなく、そもそも店内が密にならないような仕組みが必要です。
「集客しつつ、店内でのコロナ感染リスクを抑えたい」とお考えの方は、この機会にワクチン接種証明書の事業活用と「混雑カウント」の導入を検討してみませんか。
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