コロナ禍におけるオフィスの出社対策事例!5つの取り組みを紹介
「コロナ対策をしながらオフィスへの出社を両立させるには、どうしたら良いの?」
「他の会社はどのような対策を取っているのだろう?」
と頭を悩ませていませんか?
長引くコロナ禍で、リモートワークを選択する企業も増えてきました。しかし、オフィスへ出社を促しつつ、従業員が安心して働ける環境を模索している担当者の方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、「コロナ時代における出社対策を実践している企業の事例」を厳選して紹介します。オフィスへの出社とコロナ対策を両立させていくために、ご一読ください。
なお、withコロナ時代のオフィスに必要となる「課題と対策」をまとめた資料をご用意しています。具体的な対策方法を知りたい方は、「職場の3密対策 虎の巻」を読んでお役立てください。
目次
withコロナ時代に問題となる「出社対策」の事例5選
実際に出社対策を実施し、withコロナ時代に合わせた働き方やオフィス環境の整備をしている企業の事例を5つ紹介します。それぞれの企業の取り組み内容は以下のとおりです。
- リモートワークを無期限に延長
- リモートワークと出社を両立させる独自のガイドラインを制定
- 全従業員にモバイルワークを標準化
- リモートワークを基本とし、出社は週2日以内に
- オフィスの必要性を認識し、環境を再構築
詳しくお伝えする前に、忙しくてゆっくり読む時間がないあなたのために事例の概要を以下にまとめました。
- リモートワークと出社を柔軟に選択できるように働き方を改善
- 公共交通機関の混雑を避け、時差出勤をする
- 通勤手当が減った分でリモートワーク手当を支給
- ITツールを活用し、会議や打ち合わせもオンラインで実施
それでは、さっそく1つずつ導入事例を見ていきましょう。
【事例1】株式会社オトバンク:リモートワークを無期限に延長
企業名 | 株式会社オトバンク |
公式サイト | https://www.otobank.co.jp/ |
業種 | ITサービス業 |
従業員数 | 70名 |
株式会社オトバンクは、オーディオブック配信サービス「audiobook.jp」を運営・サービス提供をしている会社です。
2016年からフルフレックスタイム制やリモートワークを積極的に取り組んできたオトバンク。しかし、リモートワークをする従業員は一部のみで、出勤を基本とするメンバーもいたようです。
withコロナの時代になり、オトバンクでは以下の対策を実施しています。
- リモートワークの対象を全従業員に拡大
- 当初は期限付きだったリモートワークを無期限に延長
- リモートワーク一時金(3万円)を支給
- 出勤する場合はラッシュ時(午前7時~午前10時)を避ける
- 打ち合わせや社内イベントもオンラインで実施
以前からリモートワークをしていたこともあって、全従業員が対象になっても大きな混乱はなかったとのこと。今後「リモートワークにするのか、出勤にするのか」で従業員を振り回すことのないよう、リモートワークを前提にした働き方にシフトしました。
各自の判断で出社も選択できますが、電車が混雑する時間帯は避けるようにしているので、満員電車でのコロナ感染を防ぐことができているそうです。
さらに、従業員が自分で働きやすい環境を選べるようになったことで以下の効果も。
- 心身の負担軽減
- 集中力が高まり、生産性が上がった
- 出勤や打ち合わせの移動時間が減ったことで、時間の自由度が上がった
リモートワークを継続しながら、従業員が出社するかどうかを決めることで、心身の負担軽減や生産性向上に繋がっています。
【事例2】GMOインターネット株式会社:独自のガイドラインを制定
企業名 | GMOインターネット株式会社 |
公式サイト | https://www.gmo.jp/ |
業種 | ITサービス業 |
従業員数 | 6,048名(グループ合計) |
GMOインターネット株式会社は、インターネットインフラ事業を中心に、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、仮想通貨事業を展開している会社です。
コロナの感染拡大に備えて、約4,000人の従業員を対象としたリモートワークを実施したことで注目されています。
2020年1月末から完全リモートワークを実施したことで、従業員同士のコミュニケーションが取りにくくなる課題が浮き彫りに。出社していれば上司や同僚に聞いてすぐに解決できることがスムーズにできなくなり、業務の遅れに繋がってしまった例もあったそうです。
そこでGMOインターネットでは、リモートワークと出社勤務を両立させる「新しいビジネス様式 byGMO」を策定し、体制を移行しました。これがオフィス環境の整備と従業員の行動ガイドラインになっています。
以下に、「新しいビジネス様式 byGMO」で定められていることをいくつかピックアップしてみました。
- リモートワークを週に1~3日を目安に実施
- 出社するときは混雑を避けて時差出勤を柔軟に行う
- サーモグラフィーカメラの設置による測温
- エレベーターは4人以上で乗らない
- 社員食堂で支給される弁当は自席で食べる
- ハンコレス・ペーパーレス化に移行
オフィス環境や出社したときの従業員の行動が細かく定められているため、全員が共通した認識でコロナ対策を行いながら働けているとのこと。
GMOインターネットではありませんが、グループ会社の「GMOアドパートナーズ」が社内で実施したアンケートによると、「新しいビジネス様式 byGMO」が始まったあとも「約70%の従業員が働き方に満足している結果」となりました。
満足している理由として、「通勤によるストレスの軽減」「効率や業務量に合わせて働く場所を選択できる」「環境を変えることで集中力が増す」などの声が上がっています。
ワークライフバランスが調整できるようになり、自分に使える時間が増えたことも満足度向上に繋がるポイントです。
【事例3】カルビー株式会社:モバイルワークを標準化
企業名 | カルビー株式会社 |
公式サイト | https://www.calbee.co.jp/ |
業種 | 製造業(食品) |
従業員数 | 連結 4,053名(2020年3月31日時点) |
カルビー株式会社は、「ポテトチップス」や「じゃがりこ」などのスナック菓子を製造・販売している会社です。
カルビーでは、2014年から在宅勤務制度を開始し、2017年には「モバイルワーク制度」を導入しています。スマートフォンを標準ツールとすることで、社内のコミュニケーションを活性化させるのが目的です。
しかし、モバイルワークをする従業員はオフィス勤務者でも一部に留まっていたそうです。さらに、製造業であるがゆえに工場勤務者への導入が限定的になってしまう課題も。
このような状況の中、コロナの感染拡大を防ぐために新しい取り組みを開始しています。
- オフィス勤務の社員約800人を対象に、モバイルワークを原則とする
- フルフレックス制の導入
- 業務に支障がない場合、単身赴任の解除
- 通勤定期券代の支給を停止し、モバイルワーク手当(一時金)の支給
- 工場勤務者を含む正社員全員(約1,800人)にスマートフォン貸与
オフィス勤務者にモバイルワークを徹底させたことで、コロナ感染リスクを抑えられただけではなく、従業員の通勤時間削減やITツール導入による業務効率化にも繋がっています。
また、工場勤務者にもスマートフォンの貸与を拡大させたことで、社内の情報共有やコミュニケーションがスピーディーに行えるなど全社レベルでの課題改善が可能になりました。
コロナ対策がきっかけとなり、従業員の働き方を改善したり業務の生産性向上をさせたりと、新たなメリットが生まれています。
【事例4】株式会社デジタルホールディングス:出社は週2日以内に
企業名 | 株式会社デジタルホールディングス |
公式サイト | https://digital-holdings.co.jp/ |
業種 | サービス業 |
従業員数 | 連結 1,508名 |
株式会社デジタルホールディングスは、顧客に合わせた広告・販促などのデジタルマーケティングや企業のデジタルシフトを支援する会社です。
以前からも在宅勤務制度はあったものの、一部の従業員が利用するに留まり、普及率はそこまで高くなかったとのこと。コロナ禍においては、すでに従業員に配っていたスマートフォンやノートパソコンが活用されたことでリモートワークの導入はスムーズに実現できています。
しかし、コミュニケーション重視の社内文化であるため、お互いの距離があるリモートワークだけでは大切にしてきた文化が失われる懸念があったようです。そこで、デジタルホールディングスではコロナ対策とコミュニケーションを両立させるために、以下の取り組みを行っています。
- リモートワークを推奨する
- 必要に応じて週2日以内の出社体制へ移行
- 出社時は時差出勤をする
- 従業員の国内外への出張を原則禁止
- 会議・打ち合わせはオンラインで実施
- 出勤の交通費が減った分、ワークデザイン手当(月4,000円を目安)を支給
リモートワークを始めたときは一時的にパフォーマンスが落ちたものの、部署ごとに工夫しながらリモートワークに合う働き方をしたことで業務効率は向上。従業員の時間に対する意識も変わり、定時までに業務を終わらせようとするため生産性が上がっているそうです。
また、新しい働き方を導入したことで、オフィスのあり方も見直す機会となりました。オフィス内に従業員全員のデスクは不要になるため、本社の1/3を解約して面積を縮小。なんと年間で約2億円のコスト削減が実現しています。
オフィスをリニューアルする際には、従業員同士のコミュニケーションを活発にし、イノベーションが生まれる場所になるようにレイアウトが考えられました。
「集中したい業務は在宅で」「コミュニケーションを促進したいときはオフィスで」というように、それぞれの良いところを採用して働けるようになっています。
【事例5】ClipLine株式会社:オフィス環境の再構築
企業名 | ClipLine株式会社 |
公式サイト | https://clipline.com/service/ |
業種 | ITサービス業 |
従業員数 | 57人(2020年9月1日時点) |
ClipLine株式会社は、動画とクラウドで多店舗展開ビジネスの生産性を改善するサービスを提供しています。
コロナ禍のリモートワークにおいて、雑談を中心としたコミュニケーションの場が失われたことが問題となったようです従業員の中には孤独を感じやすくなったり、チームワークづくりの機会が減少することを懸念したりする人も。
このような経緯があり、リモートワークによる個人の生産性向上を目指しながらも、円滑なコミュニケーションが取れるオフィス環境が必要という結論に至ったそうです。
ClipLineではリモートワーク中心の働き方に移行するとともに、新オフィスに移転することでコロナ対策と生産性の両立を図っています。取り組んでいる対策は以下のとおりです。
- リモートワーク主体の働き方に移行
- 面積を縮小した新オフィスに移転
- 混雑時を避けた時差出勤
- ポケットWi-Fiを貸与
- 移転で不要になった機材やデスクなどを希望者に提供
- 全従業員を対象に毎月1万円のリモート手当の支給
新オフィスでは最大50名程度が着席可能な全席フリーアドレス制を採用し、コラボレーションスペースを中心としたレイアウトとなりました。オフィス面積の縮小は、年間約5,000万円のコスト削減に繋がっています。
また、従業員の多くがリモートワークに好意的で、コロナ禍以前と比べて平均で1日あたり2時間程度の余裕が生まれる効果も。新しい働き方を導入したことで、従業員の通勤時間の削減やストレス緩和、さらには業務の生産性向上にも貢献しているとのこと。
コロナの時代においても紹介した5つの事例のように、どうしても出社が必要になる業務はあります。しかし万が一、オフィスからコロナ感染者が出てしまった場合は、業務を停止して消毒作業を行うなどの対応に追われてしまいます。業務に支障が出ないように、日頃からコロナ感染者をオフィスから出さない対策も重要です。
それでは、オフィスでできる具体的なコロナ対策を見ていきましょう。
オフィスのコロナ感染を防ぐための2つの対策とは?
オフィスのコロナ対策として以下の2つが挙げられます。
- リモートワークができる仕組みの導入
- オフィス内のコロナ対策を強化
それぞれの詳細を解説します。
【対策1】リモートワークができる仕組みの導入
リモートワークを導入すると人との接触が少なくなるため、コロナの感染を防ぎやすくなります。たとえば、通勤時の電車やバス内での3密状態を避けたり、オフィス内の出社率を下げたりすることで従業員の感染リスクを減らせるのです。
しかし、コロナ対策になるとわかっていても、リモートワークがしにくい業務がある方も多いのではないでしょうか。たとえば総務部などの以下の業務は、なかなかリモートワークがしにくいのが実情です。
- 課題1:取引先などの来訪者対応のため、出社が必要
- 課題2:マスク未着用者に直接指導するため、出社が必要
- 課題3:従業員の出社確をするため、出社が必要
- 課題4:コロナ感染者発生後の「接触者リスト」作成のため、オフィス出社が必要
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■SECURE AI Office Baseで解決できる機能の例 ・【課題1】取引先などの来訪者対応のため、出社が必要 ⇒スマホなどで簡単に来訪者登録できるため、出社不要 ・【課題2】マスク未着用者に直接指導するため、出社が必要 ⇒マスク未着用者がいた場合、入退室時にアラート出して指導できる ・【課題3】従業員の出社確認をするため、出社が必要 ⇒パソコンやスマホで、在室者の確認が可能! ・【課題4】コロナ感染者が発生後の「接触者リスト」作成のため、オフィス出社が必要 ⇒入退室履歴から、リモートワークでも簡単に接触者リストの作成が可能! |
SECURE AI Office Baseの詳しい機能は以下で解説しています。オフィスのコロナ対策を強化したい方は、ご確認ください。
【対策2】オフィス内のコロナ対策を強化
従業員の出社が必要となるオフィスでは、以下のような対策が有効です。
- オフィス内の混雑度チェック
- 入退室時にコロナ感染の疑いがある人を防ぐ
- オフィス分散 など
オフィス内で感染拡大しないように、高熱が出ている人を入室させないだけではなく、入室後に3密にならないようなスペースの確保も必要です。
また、オフィスを分散させることもコロナ対策の強化に繋がります。オフィス分散の特徴やメリット・デメリットは以下の記事で詳しく解説しているので、サテライトオフィスなどの検討をしている方は、ご一読ください。
参考:【BCP対策に効果的】オフィス分散とは?メリット・デメリットも解説!
ここまで、
- リモートワークができる仕組みの導入
- オフィス内のコロナ対策を強化
の以上2つが、オフィスのコロナ感染を防ぐために重要とお伝えしました。
SECURE AI Office Baseなら、2つのコロナ対策が可能です。その理由について、詳しく見ていきましょう。
企業のコロナ対策を強化できる『SECURE AI Office Base』とは?
SECURE AI Office Baseでは、「オフィスのコロナ感染を防ぐ2つの対策」が可能です。
■【対策1】リモートワークができる仕組みの導入 ・【機能例1】スマホなどで簡単に来訪者登録できるため、出社不要 ・【機能例2】パソコンやスマホで、在室者の確認が可能! ・【機能例3】入退室履歴から、在宅でも簡単に接触者リストの作成が可能! |
■【対策2】オフィス内のコロナ対策を強化 ・【機能例1】入退室時の自動測温が可能で、コロナ感染予備軍を早期発見 ・【機能例2】オフィスの混雑状況の確認が可能で、3密を避けて働きやすい |
SECURE AI Office Baseでは、コロナ対策はもちろん、
- リモートワーク
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などの働き方が多様化することで問題となる、「労務管理」や「健康管理」がしやすい機能も豊富です。以下で詳しい機能をご紹介しているので、まずはご覧ください。
まとめ:コロナ禍では出社対策だけでなく、オフィス内の対策も重要
従業員をコロナに感染させないために、リモートワークを取り入れている企業が多く見受けられました。しかし、従業員の健康管理、顧客の来訪者登録、マスク着用の指導など、業務によってはオフィス出社が必要となることも。
そのため、オフィスでのコロナ感染者を発生を防ぐ対策が必要です。
- マスク着用の徹底
- コロナの疑いがある人を入室させない
- オフィス内の3密回避
- 従業員の体調と行動の把握・管理
これらのコロナ対策を強化したいなら、SECURE AI Office Baseがおすすめです。
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- 来訪者登録や従業員の健康状態のチェックが在宅でも可能
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