【BCP対策に効果的】オフィス分散とは?メリット・デメリットも解説!
「オフィス分散は、そもそもどんな働き方なんだろう……」
「オフィス分散することで得られるメリットや、デメリットが詳しく知りたい……」
と思うことはありませんか?
withコロナ時代に突入し、サテライトオフィスなどを利用したオフィス分散に注目が集まっています。しかしオフィス分散の特徴や、注目が集まっている理由について良くわからない方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、「オフィス分散の特徴やメリット・デメリット」について解説します!
なお、オフィス分散はBCP対策や生産性の向上などの視点で重要ですが、withコロナ時代の対策として万全とは言い切れません。オフィスで求められる対策について「職場の3密対策虎の巻」でまとめているので、ご一読ください。
目次
そもそもオフィス分散とは?その特徴をやさしく解説!
オフィス分散とは、以下のように「複数の場所にオフィスを分散させる働き方」のこと。
働く場所 | 特徴 |
本社 | ・メインとなる事業所のこと ・会社の住所として登記簿謄本に記載されている |
支社 | ・本社と分けて作られた事業所のこと ・本社とは別に、登記簿謄本に記載されている |
サテライトオフィス | ・本社や支社とは別に作られたオフィスのこと ・登記簿謄本の登録なしで設置可能・勤務時間の短縮や、地方での勤務を実現しやすい |
営業所 | ・営業活動を目的に作られたオフィスのこと ・登記簿謄本の登録なしで建てることが可能 |
なかでもサテライトオフィスは、以下の理由で注目を集めています。
- 支社と違って登記簿謄本の登録が不要なので、設置しやすい
- サテライトオフィスの利用で、通勤時間の短縮がしやすい
- 優秀な人材が地方にいても、サテライトオフィスを利用して採用可能に
サテライトオフィスはオフィス分散を進めるきっかけとして最適なので、詳しく知りたい方は以下をご一読ください。
参考:サテライトオフィス とは
ただ、いざオフィス分散を実現しようとすると、サテライトオフィスの準備に時間やコストがかかります。そのため、「コストをかけてまで実施する価値があるのか」と疑問をお持ちの方もいるでしょう。
そこで、オフィス分散を導入する6つのメリットをご紹介します!
オフィス分散を導入する6つのメリットとは?注目されている理由も紹介!
オフィス分散を導入するメリットは、次の6つ。
- 1つのオフィスで働けなくなっても、仕事に影響がでづらい
- 家族がいてテレワークできない場合でも、働く場所を提供しやすい
- 通勤時間が減るため、時間を有効活用して「生産性」が上がる
- 本社の縮小ができれば、固定費の削減につながる
- 「生産性の向上」や「経費削減」に有効な、ABWの導入を検討しやすい
- 働く場所や環境が増えるため、採用活動を進めやすい
「BCP対策」になるだけでなく、「生産性の向上」や「経費削減」などにも良い効果があります。1つずつ詳しく見ていきましょう。
【メリット1】1つのオフィスで働けなくなっても、仕事に影響がでづらい
オフィス分散の1つ目のメリットは、「1つのオフィスで働けなくなっても、仕事に影響がでづらい」といった点です。
たとえば、本社の通勤中に「電車事故」があったとします。電車事故による遅延が起こると、予想以上に待たされるケースも多いです。ただ出社時間が遅れるだけでなく疲れた状態で出社することとなり、生産性が落ちてしまうことも。
この点、サテライトオフィスがあれば安心です。本社ではなくサテライトオフィスに出社して、電車遅延を回避しやすくなります。
また、コロナ感染者の発生による本社の消毒などで数日間出社できなくなったとしても、サテライトオフィスで働けるため業務が止まる心配がありません。このように、BCP対策(事業継続対策)の視点で見ても、オフィス分散はとても効果的です。
【メリット2】家族がいてテレワークできない場合でも、働く場所を提供しやすい
オフィス分散の2つ目のメリットは、「家族がいてテレワークできない場合でも、働く場所を提供しやすい」といった点です。withコロナ時代では、テレワークの導入を進めている企業も増えてきています。
しかし、「家族がいて、どうしてもテレワークができない」「大事な商談があるため、レンタルスペースを借りて打ち合わせした」といったケースも。このような場合でも、サテライトオフィスが近くにあれば問題ありません。
「でも、コロナ対策の点で言うと、オフィスに出社するのと変わらないのでは?」と思った方もいるかもしれません。しかしサテライトオフィスの場合は、近くの場所で働きやすくなるため、通勤によるコロナ感染のリスクが減ります。
さらに、サテライトオフィスに新型コロナウイルス対策をした環境を導入できるケースも。
- 顔認証システムによる非接触認証での入退室や、「測温」の実施 ⇒オフィス内に、コロナ感染の疑いがある人を入れない
- オフィス内の混雑状況を見える化する仕組みの導入 ⇒オフィスで3密となりうる場所を避けつつ、働くことが可能に
既に建っている本社を変えることが難しくても、サテライトオフィスを新たに作る場合は導入も検討しやすいでしょう。withコロナ時代に適したオフィスを用意できるといった点で見ても、オフィス分散はとても効果的です。
【メリット3】通勤時間が減るため、時間を有効活用して「生産性」が上がる
オフィス分散の3つ目のメリットは、「通勤時間が減るため、時間を有効活用して『生産性』が上がる」といった点です。サテライトオフィスなどをいくつか用意しておけば、自宅から近いオフィスに出社しやすくなるため、通勤時間を短縮しやすくなります。
たとえば、1、2時間かかっていた通勤時間が「15分程度」で済むようになればどうでしょうか。
- 残業が長引いても、翌日の朝ゆっくり起きて出社できる
- 早めに出社して、頭がすっきりした状態で仕事できる
- 早めに最寄り駅について、カフェで一息ついてから出社できる
といった働き方が可能となり、リラックスした状態でオフィスに出社できます。その結果、「生産性の上がりやすい状態」で仕事がスタートしやすくなるのではないでしょうか。
【メリット4】本社の縮小ができれば、固定費の削減につながる
オフィス分散の4つ目のメリットは、「本社の縮小ができれば、固定費の削減につながる」といった点です。
サテライトオフィスで働く人が増えれば、本社で働く人が減ることも。その結果、従業員が全員出社する規模のオフィスが不要となり、本社を縮小して固定費(賃料や電気代など)の削減が可能です。
また仮にオフィス移転などがコスト的に難しい場合でも、出社する人数が減ればオフィスのレイアウトは変更しやすくなるでしょう。ソーシャルディスタンスを保ちつつ働く環境も作りやすくなり、新型コロナウイルス対策にも効果的です。
このように、本社で働く従業員が減ることによるメリットもあります。
【メリット5】「生産性の向上」や「経費削減」に有効な、ABWの導入を検討しやすい
オフィス分散の5つ目のメリットは、「『生産性の向上』や『経費削減』に有効な、ABWの導入を検討しやすい」といった点です。
サテライトオフィスの導入により、本社の縮小が実現しやすくなります。その結果、本社の移転も進めやすくなり、ABWを導入できる可能性も。
ABWとは、「生産性が最も上がりやすい環境を、従業員自身が選ぶ働き方」のこと。たとえば、次のような働き方を実現できます。
- 静かな1人用の個室を利用し、集中して仕事を進める
- ソファがあるゆったりスペースで、リラックスした状態で仕事を進める
- 会話しやすいエリアを利用し、プロジェクトチームで固まって仕事を進める
- 保育園の送り迎えなどを考慮し、テレワークを利用して働く
また生産性の向上だけでなく、次のようなメリットも。
- オフィススペースの有効活用により、コスト削減につながる
- 働きやすいオフィスの実現により、優秀な人材が集まりやすくなる
- 固定席の撤廃により、オフィス内のセキュリティ対策がしやすくなる
- ペーパーレス化により、印刷や管理のコスト削減につながる
ABWの魅力について詳しく知りたい方は、以下をご一読ください。
参考:【保存版】ABWのメリット・デメリットとは?管理者・従業員の視点で解説!
【メリット6】働く場所や環境が増えるため、採用活動を進めやすい
オフィス分散の6つ目のメリットは、「働く場所や環境が増えるため、採用活動を進めやすい」といった点です。サテライトオフィスは、従業員が働きやすい環境の提供だけでなく、新たな人材の確保にも活用できます。
たとえば地方にサテライトオフィスを設置すれば、採用活動のエリアが広がります。さらにABWを導入した働きやすいオフィスを建てれば、採用活動もしやすくなるのではないでしょうか。
「優秀な人材が見つかっても、本社近くに引越しが前提だと採用が難しい……」といった機会損失がなくなります。
まとめると、
- 1つのオフィスで働けなくなっても、仕事に影響がでづらい
- 家族がいてテレワークできない場合でも、働く場所を提供しやすい
- 通勤時間が減るため、時間を有効活用して「生産性」が上がる
- 本社の縮小ができれば、固定費の削減につながる
- 生産性の向上や経費削減に有効な、ABWの導入を検討しやすい
- 働く場所や環境が増えるため、採用活動を進めやすい
の以上6つが、オフィス分散のメリットでした。このようにオフィス分散は、BCP対策や生産性の向上、経費削減などに効果があります。
ただ、メリットだけでなくデメリットについても知っておかないと、オフィス分散後に働きづらくなって従業員から反発されたり、最悪の場合、離職につながったりする可能性も。続いて、オフィス分散のデメリットとその対策について見ていきましょう。
【知らないと損する】オフィス分散を導入する4つのデメリットとその対策とは?
オフィス分散を導入するデメリットは、次の4つ。
- サテライトオフィスの選定や設置にコストがかかる
- サテライトオフィスでも安全に働くための「セキュリティ対策」が必要となる
- 別のオフィスにいてもコミュニケーションがしやすい「ツール」の導入が必要となる
- 複数オフィスでの勤怠管理や在籍管理ができるシステム導入が必要となる
特に「セキュリティ」や「勤怠管理」、「在籍管理」の面で対策が必要です。1つずつ詳しく見ていきましょう。
【デメリット1】サテライトオフィスの選定や設置にコストがかかる
オフィス分散の1つ目のデメリットは、「サテライトオフィスの選定や設置にコストがかかる」といった点です。オフィス分散をするとき、サテライトオフィスの導入を考える方は多いでしょう。
しかしサテライトオフィスを導入する場合、「どこに、どのぐらいの規模のオフィスを設置すべきか」といった検討にかかる時間や、実際にサテライトオフィスを設置する費用がかかります。もしもサテライトオフィスを新たに建てる場合は、高額な費用がかかることも。
解決策としては、WeWorkなどの契約できるサテライトオフィスの利用がおすすめです。コストを抑えて、短期間で導入しやすいでしょう。
【デメリット2】サテライトオフィスでも安全に働くための「セキュリティ対策」が必要となる
オフィス分散の2つ目のデメリットは、「サテライトオフィスでも安全に働くための『セキュリティ対策』が必要となる」といった点です。たとえばサテライトオフィスとして「シェアオフィス」を利用している場合は、自社以外の人も同じオフィスで働いています。
そのため、以下のようなセキュリティ事故を引き起こす可能性も。
- 不正ログイン
- ID・パスワードの盗難
- 情報漏えい
- 電話やWeb会議の音漏れ
- パソコンの覗き見
- 無料Wi-Fiの利用によるデータ盗聴
- 放置した印刷物からの情報流出
対策として、シェアオフィスなどでも問題なく働ける「ルールの策定」や、「仕組みの導入」が必要となります。具体的な対策については、総務省の「テレワークセキュリティガイドライン第4版」が参考にするのがおすすめです。
【デメリット3】別のオフィスにいてもコミュニケーションがしやすい「ツール」の導入が必要となる
オフィス分散の3つ目のデメリットは、「別のオフィスにいてもコミュニケーションがしやすい『ツール』の導入が必要となる」といった点です。本社とサテライトオフィスでは、直接話をする機会が減ってしまうことも。
ただ、同じオフィスにいないからといって、コミュニケーションを取れないわけではありません。オフィス分散の前よりも円滑なコミュニケーションをとりたいなら、以下2つのツールを導入するのがおすすめです。
- ビデオ会議がしやすいツール
⇒Zoom(ビデオ会議ツール) + マイクセット(通話を補助するツール) - テキストでコミュニケーションしやすくなるツール
⇒Slack(コミュニケーションツール)
顔を合わせて話す必要があれば、『Zoom』などのビデオ会議ツールを使うと良いでしょう。パソコンの画面を共有しながら打ち合わせも可能なので、仕事が進めやすくなります。
また『Slack』などのコミュニケーションツールを使えば、メールのように「枕詞(まくらことば)」をいれることなく仕事の話ができます。ちょっとした仕事の話であれば、ものの数分で終わるようになるでしょう。
さらにSlackには、チャットでの会話や対応漏れを無くす便利な機能も。たとえばリマインダー機能を使うと、「ちょっと今忙しいから、数時間後に返信したい……」といった場合に、数時間後の自分にメッセージをリマインドすることが可能です。
このように、オフィス分散後のコミュニケーションの問題は、ツールの導入で解決できることも多いです。
【デメリット4】複数オフィスでの勤怠管理や在籍管理ができるシステム導入が必要となる
オフィス分散の4つ目のデメリットは、「複数オフィスでの勤怠管理や在籍管理がシステム導入が必要となる」といった点です。働く場所が複数となるため、「どこで、どのぐらい働いたのか?」「今どこで働いているのか?」といった点がわかりにくくなります。
「ちょっと働きづらくなりそう……」といった単純な話ではなく、以下のような問題につながってしまう可能性も。
- 急な打ち合わせが必要となった場合にも、居場所の確認に時間がかかる
- コロナ感染者が発生した場合に必要となる、感染者リストの作成に時間がかかる
特にオフィスでコロナ感染者が発生した場合、コロナ感染者が働いていた場所の「ヒアリング」が必要となってしまいます。ヒアリングに時間がかかって接触者リストの作成が遅れてしまうと、感染が広がってクラスター(集団感染)になってしまう可能性も。
そのため、「いつ、どこで、だれが働いていたのか」といった「勤怠管理」や「在籍管理」ができる仕組みの導入が必要です。たとえばクラウド型オフィス管理サービス『SECURE AI Office Base』では、入退室時の顔認証システムを利用した「勤怠管理」や「在籍管理」が可能です。
SECURE AI Office Baseの詳しい機能については以下で紹介しているので、ご一読ください。
ここまでの情報を、一旦まとめます。
- サテライトオフィスの選定や設置にコストがかかる
- サテライトオフィスでも安全に働くための「セキュリティ対策」が必要となる
- 別のオフィスにいてもコミュニケーションがしやすい「ツール」の導入が必要となる
- 複数オフィスでの勤怠管理や在籍管理ができるシステム導入が必要となる
の以上4つが、オフィス分散のデメリットでした。
デメリットの中で特に対策が必要となるのが、セキュリティ対策 + 勤怠管理や在籍管理の強化です。セキュリティ事故による企業の信用失墜や、コロナ感染者の発生による業務停止とならないよう、対策をしていく必要があります。
セキュリティ対策 + 勤怠管理や在籍管理の強化として有効なのが、これまで何度か紹介した『SECURE AI Office Base』です。その理由について、詳しく解説します。
オフィス分散でもセキュリティ対策や管理がしやすい「SECURE AI Office Base」とは?
『SECURE AI Office Base』では、複数オフィスでも次のようなセキュリティ対策が可能です。
■オフィス分散でもセキュリティ対策ができる機能の例 ・【セキュリティ対策1】顔認証システムによる、セキュアな認証の利用 ・【セキュリティ対策2】入退室履歴の確認や管理ができる ・【セキュリティ対策3】入退室時のエラー情報の確認や管理ができる |
「盗難」や「偽造」がしにくい顔認証システムを採用しており、入退室時のセキュリティが強化できます。また、入退室履歴に異常がないか一目で確認できるため、早急に対応が可能です。
さらに勤怠管理、在籍管理についても、次のような機能で対策が可能となります。
■オフィス分散でも勤怠管理、在籍管理ができる機能の例 ・【勤怠管理】従業員ごとの出退勤の情報を確認できる ・【在籍管理】オフィスのエリアごとに、在室者がいつでも確認可能! |
このように、オフィス分散でデメリットとなっていた、「セキュリティ対策 + 勤怠管理や在籍管理の強化」ができます。さらに、以下のような新型コロナウイルス対策も可能です。
■新型コロナウイルス対策ができる機能の例 ・【コロナ対策1】混雑しているオフィスの確認が可能 ・【コロナ対策2】入退室データを利用した、混雑時間の予想が可能 |
『SECURE AI Office Base』の詳しい機能について知りたい方は、以下からお気軽にお問い合わせください。
まとめ:オフィス分散を有効活用できれば、生産性が上がる!
今回は、オフィス分散の特徴やメリット・デメリットについて解説しました。最後にここまでの情報をまとめます。
- オフィス分散とは、複数の場所にオフィスを分散させる働き方のこと
- オフィス分散のメリットは、以下の6つ
- 1つのオフィスで働けなくなっても、仕事に影響がでづらい
- 家族がいてテレワークできない場合でも、働く場所を提供しやすい
- 通勤時間が減るため、時間を有効活用して「生産性」が上がる
- 本社の縮小ができれば、固定費の削減につながる
- 「生産性の向上」や「経費削減」に有効な、ABWの導入を検討しやすい
- 働く場所や環境が増えるため、採用活動を進めやすい
- オフィス分散のデメリットは、以下の4つ
- サテライトオフィスの選定や設置にコストがかかる
- サテライトオフィスでも安全に働くための「セキュリティ対策」が必要となる
- 別のオフィスにいてもコミュニケーションがしやすい「ツール」の導入が必要となる
- 複数オフィスでの勤怠管理や在籍管理ができるシステム導入が必要となる
- オフィス分散後のデメリットを解決したいなら、SECURE AI Office Baseがおすすめ!
サテライトオフィスを設置してオフィス分散を考えているなら、デメリットの対策が必要となります。オフィス分散後に問題となるセキュリティ対策、管理面の強化ができる『SECURE AI Office Base』について詳しく知りたい方は、以下からお問い合わせください。