【保存版】ABWのメリット・デメリットとは?管理者・従業員の視点で解説!
「ABWの導入で生産性が上がる理由や、経費削減につながる理由が知りたい!」
「メリットだけでなく、ABWのデメリットもあれば知りたい……」
と思うことはありませんか?
ABWを自社に導入するときは、メリット・デメリットから逆算した「費用対効果」が説明ができなければ社内の稟議を通すことはできません。そこで今回は、ABWのメリット・デメリットをご紹介します。
「管理者視点」と「従業員視点」に分けてそれぞれ解説しているので、まずはご一読ください。
また、ABWは生産性アップや経費削減に効果的ですが、「オフィス管理」に対策が必要になることも。「オフィスのセキュリシステム会社が考えた安心できるオフィスのガイドライン『職場の3密対策 虎の巻』でまとめているので、ご一読ください。
目次
ABWを導入するメリットとは?管理者・従業員に分けて解説!
さっそく、ABWを導入するメリットについて見ていきましょう。ただ、メリットと一口に言っても、「見る人の視点」によって効果はさまざまです。
そこでここでは、以下2つの視点に分けて解説を進めます。
- 管理者視点:オフィスの管理、従業員の管理などを行う人の視点
- 従業員視点:実際に働く人の視点
1つずつ詳しく見ていきましょう。
【管理者視点】ABWを導入する4つのメリット
管理者視点のABWを導入するメリットは、次の4つ。
- オフィススペースの有効活用により、コスト削減につながる
- 働きやすいオフィスの実現により、優秀な人材が集まりやすくなる
- 固定席の撤廃により、オフィス内のセキュリティ対策がしやすくなる
- ペーパーレス化により、印刷や管理のコスト削減につながる
「コスト削減」や「人材確保」、「セキュリティ対策」といったメリットがあります。1つずつ詳しく見ていきましょう。
1.オフィススペースの有効活用により、コスト削減につながる
管理者視点の1つ目のメリットは、「オフィススペースの有効活用により、コスト削減につながる」といった点です。
ABWでは、基本的に「固定席」がありません。そしてオフィスだけでなく、自宅やカフェなども働く環境の1つです。そのため、オフィスに従業員分の席を用意する必要がなくなります。さらに座席のグループをまとめる必要もなくなるため、面積を有効活用できます。
このような理由によりオフィスの縮小化が可能となり、面積が減った分「賃料」や「電気代」などの固定費削減につながります。
2.働きやすいオフィスの実現により、優秀な人材が集まりやすくなる
管理者視点の2つ目のメリットは、「働きやすいオフィスの実現により、優秀な人材が集まりやすくなる」といった点です。
ABWでは、自分好みの働き方が実現できるため「従業員満足度」が上がります。その結果従業員の紹介により、優秀な人材を採用できることも。
また「働きやすいオフィス」を採用ページなどで紹介すれば、これまでアプローチできなかった優秀な人材を採用しやすくなります。
3.固定席の撤廃により、オフィス内のセキュリティ対策がしやすくなる
管理者視点の3つ目のメリットは、「固定席の撤廃により、オフィス内のセキュリティ対策がしやすくなる」といった点です。ABWとセキュリティ対策の関連性がわかりづらい方もいると思うので、詳しく解説します。
固定席がある場合、次のような「情報漏えい」を引き起こすリスクが潜んでいます。
- キャビネットの中に、機密情報の高い資料が入っている ⇒鍵をかけ忘れてしまうと、リスクが高くなってしまう
- 基本的に、パソコンがデスクに置きっぱなしになる ⇒パソコンの画面ロックをわすれて離席してしまうと、リスクが高くなってしまう
一方ABWでは固定席がなくなるため、機密情報の高い資料やパソコンを置きっぱなしにしてしまうリスクが減ります。他にもペーパーレス化の影響で、次のようにセキュリティ対策が強化されることも。
- 電子データのやり取りが基本となる
- 多様な働き方でも安全に働くために、セキュリティシステムを導入
直接何をしているのかわかりづらい「在宅勤務」や「カフェ」などで働くケースもあるため、パソコンのセキュリティ強化が進みます。
またペーパーレス化は、コスト削減につながるケースも。続いて、「ペーパーレス化によるコスト削減」について詳しく見ていきましょう。
4.ペーパーレス化により、印刷や管理のコスト削減につながる
管理者視点の4つ目のメリットは、「ペーパーレス化により、印刷や管理のコスト削減につながる」といった点です。
ペーパーレス化が進むと、これまでかかっていた、
- 紙の印刷にかかる費用(用紙代、インク代など)
- 紙の管理にかかっていた費用(用紙の整理、棚卸作業など)
といった費用がかからなくなります。
ここまでの情報をまとめると、
- オフィススペースの有効活用により、コスト削減につながる
- 働きやすいオフィスの実現により、優秀な人材が集まりやすくなる
- 固定席の撤廃により、オフィス内のセキュリティ対策がしやすくなる
- ペーパーレス化により、印刷や管理のコスト削減につながる
の以上4つが、管理者視点のABWを導入するメリットでした。続いて、従業員視点のABWを導入するメリットを見ていきましょう。
【従業員視点】ABWを導入する5つのメリット
従業員視点、つまり「実際に働く人の視点」で見たメリットは次の5つ。生産性の向上による売上アップや、満足度向上や選択肢の増加による離職率ダウンが見込めます。
- 作業に合わせて最適な環境を選べるため、生産性が向上する
- 自分好みの働き方を選べるため、従業員満足度が向上する
- 在宅メインの働き方を選べば、育児や介護との両立もしやすい
- コミュニケーションがしやすくなり、新たなアイデアが生まれやすくなる
- 事務的な仕事が減るため、本来やるべき作業に集中できる
「生産性」や「従業員満足度」に関わるメリットが多いです。1つずつ詳しく見ていきましょう。
1.作業に合わせて最適な環境を選べるため、生産性が向上する
従業員視点の1つ目のメリットは、「作業に合わせて最適な環境を選べるため、生産性が向上する」といった点です。といっても効果がわかりにくいので、1つ例を見てみましょう。
集中できる環境は人によって異なりますが、「静かな環境」の方が集中できる人もいます。静かな環境を好む人の場合、次のように集中できないことも。
- 自席の近くに大きな声で雑談をしている人がいて、集中ができない
- 同僚や後輩などから話しかけられてしまい、集中力を戻すのに時間がかかってしまった
このような場合、「誰にも邪魔されずに仕事ができる環境」があれば、作業が中断されず生産性が上がりますよね。ABWでは「1人で集中して仕事ができる個室スペース」を用意し、生産性を維持して働くことが可能です。
また一方で、「ある程度雑音があった方が集中できる」といった人もいるでしょう。ある程度の雑音を好む人の場合は、オープンスペースや雑談可能なスペースで働くことも可能です。
このように、個々人が最も成果を出せる環境で仕事ができます。
2.自分好みの働き方を選べるため、従業員満足度が向上する
従業員視点の2つ目のメリットは、「自分好みの働き方を選べるため、従業員満足度が向上する」といった点です。「働きやすい環境」を自分で選べるので、「働く環境によるストレス」を最小限に抑えられます。
たとえば次のようなストレスから解放され、働くことが可能です。
- 【例1】仕事に根を詰めすぎて、就業時間にはいつも疲れ果てている ⇒美味しいコーヒーが飲めるカフェで、リラックスしながら仕事できる
- 【例2】早起きは苦手だが、いつも眠たいのを我慢しながら出社してる ⇒在宅勤務を選べば、ゆっくり起きても午前中スッキリした状態で仕事が可能に
- 【例3】従業員同士の会話が多いオフィスで、集中して資料作成ができない ⇒1人用の個室を利用して、誰にも邪魔されず仕事に集中できる
これまで苦労していた悩みから解放されるため、自然と従業員満足度は向上します。
3.在宅メインの働き方を選べば、育児や介護との両立もしやすい
従業員視点の3つ目のメリットは、「在宅メインの働き方を選べば、育児や介護との両立もしやすい」といった点です。仕事はもちろん大事ですが、育児や介護など「仕事以外」にも大切なことはありますよね。
たとえば、従業員に3歳の子供がいたとします。3歳は保育園の送り迎えが必要なので、「朝の出社前」と「夕方の就業後」に子供の送り迎えをしないといけません。
このときオフィスへの出社が必須となっていた場合は、
- 朝早くに起きて子供の準備
- 保育園に子供を送り届けてから出社
- 仕事が仮に溜まっていた場合でも、早めに会社をでて子供のお迎え
- 夜仕事や子供のことを考えながら、明日を迎える
といった、仕事が忙しくても対処しづらい状況を生み出してしまう可能性も。また時短勤務となってしまい、企業によっては昇給が難しくなってしまうかもしれません。
しかしABWを導入すれば、
- オフィスへの出社は基本的に自由
- 自宅やカフェなどで仕事も可能
といった働き方が実現できます。
その結果、出社にかかるはずだった通勤時間を朝の時間に充てることも。仮に朝準備にバタバタしてしまった場合でも、「カフェでコーヒーを飲んで、一息ついてから」仕事を開始できます。
また在宅勤務の場合は、保育園までの距離も近くなります。そのためギリギリまで働けるようになり、場合によっては「時短勤務を解除」できる可能性もあるでしょう。
このように在宅メインの仕事に切り替えて、育児や介護などと両立しても働きやすくなります。
4.コミュニケーションがしやすくなり、新たなアイデアが生まれやすくなる
従業員視点の4つ目のメリットは、「コミュニケーションがしやすくなり、新たなアイデアが生まれやすくなる」といった点です。
ABWは働きやすくなるだけでなく、「これまで無かった環境」を利用した働き方が実現できます。「会議室とは違った、複数人で会話しながら仕事ができるオープンスペース」があれば、コミュニケーションしやすくなりますよね。
また、仕切りのないオープンスペースで働くときに、これまで話したことがなかった従業員同士の会話が生まれることも。その結果、固定席で黙々と仕事していた時よりもアイデアが出やすくなったり、リフレッシュしながら集中力を維持して仕事しやすくなったりする可能性もあります。
このように、コミュニケーションがしやすい環境を活用したメリットは多いです。
5.事務的な仕事が減るため、本来やるべき作業に集中できる
従業員視点の5つ目のメリットは、「事務的な仕事が減るため、本来やるべき作業に集中できる」といった点です。
ABWでは、働く場所がオフィスに限りません。そのため、「いつ、どこで、誰が働いているのか」といった「勤怠管理の仕組み」が必要不可欠です。
その影響で、「勤怠入力」や「外出申請」にかかる事務的な仕事が、効率化できる可能性もあります。たとえばクラウド型オフィス管理サービス『SECURE AI Office Base』では、勤怠管理を効率的に行う仕組みがあります。
勤怠管理機能を利用すれば、勤怠の確認や外出申請などにかかっていた時間を抑えられます。事務作業を極力減らせるため、本来やるべき仕事に注力できるようになるでしょう。
ここまでの情報を一旦まとめると、
- 作業に合わせて最適な環境を選べるため、生産性が向上する
- 自分好みの働き方を選べるため、従業員満足度が向上する
- 在宅メインの働き方を選べば、育児や介護との両立もしやすい
- コミュニケーションがしやすくなり、新たなアイデアが生まれやすくなる
- 事務的な仕事が減るため、本来やるべき作業に集中できる
の以上5つが、従業員視点のABWを導入するメリットでした。
ここまで、メリットについて管理者・従業員の2つの視点で解説しました。ただ、メリットだけでなくデメリットについても知っておかないと、ABW導入後の効果が落ちてしまう可能性があります。
続いて、ABWを導入するデメリットを見ていきましょう。
ABWの導入で課題となるデメリットとその対策とは?管理者・従業員に分けて解説!
ABWを導入するデメリットについても、以下2つの視点で解説します。
- 管理者視点:オフィスの管理、従業員の管理などを行う人の視点
- 従業員視点:実際に働く人の視点
特に管理者視点は気づきにくいことも多いので、導入前に知っておくのがおすすめです。1つずつ詳しく見ていきましょう。
【管理者視点】ABW導入の準備に関わる4つのデメリット
管理者視点のABWを導入するデメリットは、次の4つ。
- 自社に合わせた環境の検討や、準備に時間がかかる
- 従業員に働き方の変化を伝えて理解してもらうまでに、時間がかかる
- 働く場所がさまざまなので、健康管理が難しい
- どこに誰がいるのかわかりづらく、マネジメントしづらい
「ABW導入までの準備」や「導入後の管理(労務・健康・作業など)」に関して、対策を練っておく必要がありそうです。1つずつ詳しく見ていきましょう。
1.自社に合わせた環境の検討や、準備に時間がかかる
管理者視点の1つ目のデメリットは、「自社に合わせた環境の検討や、準備に時間がかかる」といった点です。
たとえば普段から外出や移動が多い営業の場合は、効果は出やすいかもしれません。しかし「研究職」のようにスペックの高いデスクトップパソコンや専用の機材が必要な場合、「離席しづらい」といったことも。
そのため「離席しづらいケース」を考慮した上で、自社に最適なABWの環境を検討しなければなりません。ただ、自社に最適なABWの環境を1から考えるには、自社の業務をヒアリングしたリ、整理したりと時間的コストがかかります。
なるべく効率的にABWの環境を考えるなら、「ABWの10の活動」を参考にするのがおすすめです。ABWの10の活動とは、ABWの創設者であるVeldhoen + Company(ヴェルデンホーエン社)が研究して導き出した、「10個の仕事の分類に合わせた最適な環境」のこと。
人数 | 活動内容 | 特徴 |
1人 | 高集中 | ・誰からも中断されない高いレベルの集中作業 |
コワーク | ・短い会話や質問をするのはOK ・上司・同僚と場所を共有しながら行う作業 | |
電話/WEB会議 | ・電話でのやり取り ・オンライン上で行う会議 | |
2人 | 2人作業 | ・上司・同僚など、2人が横並びで行う作業 ・パソコン画面を見て相談しながら作業を進めるなど |
対話 | ・2人、もしくは3人で行うミーティングや会話 ・事前スケジュールなしに突発的に始めても良い | |
3人 | アイディア出し | ・新たなプロセスやアイディアを構築する作業 ・3人以上で行う |
情報整理 | ・計画の進捗確認や議論をするための会議 ・3人以上で計画的に行う | |
知識共有 | ・プレゼンなどで知識を共有する ・3人以上で行い、主にプレゼンターが話す | |
その他 | リチャージ | ・仕事から離れてリフレッシュ ・特別な設備が必要となる作業 |
(参考:https://www.veldhoencompany.com/ja/news/workplace-transformation-japan/)
「ABWの10の活動」を参考にすれば、ABWの働く環境は考えやすくなるでしょう。とはいえ、自社に最適な環境になるとは限らないので、あくまでも参考にするのがおすすめです。
2.従業員に働き方の変化を伝えて理解してもらうまでに、時間がかかる
管理者視点の2つ目のデメリットは、「従業員に働き方の変化を伝えて理解してもらうまでに、時間がかかる」といった点です。
ABW導入後は、働き方が大きく変わります。単純に働き方の変化を説明するだけでは、実際のイメージが湧かない方もいるでしょう。
そのため新オフィス立ち上げ後すぐに移転をするのではなく、「オフィスを移動しながら働き方を伝えるワークショップ」を用意したり、ABW導入後も改善をし続けるための「アンケート + アンケート結果から改善を実施」といった、多少地道に感じる作業も必要となります。
3.働く場所がさまざまなので、健康管理が難しい
管理者視点の3つ目のデメリットは、「働く場所がさまざまなので、健康管理が難しい」といった点です。
固定席で働いていた時は、オフィスにいれば従業員の状態を確認できました。しかしABW導入後はカフェやサテライトオフィス(支社)などで働く場合もあり、従業員の顔を直接見る機会が減ることも。
その結果、健康管理や労務管理が難しくなってしまう問題があります。ただこれについては、「健康管理がしやすくなる仕組み」を導入すれば解決が可能です。
たとえば、クラウド型オフィス管理サービス『SECURE AI Office Base』には、従業員の健康管理ができる次のような機能があります。
事前に導入を検討すればデメリットを回避しやすくなるので、おすすめです。『SECURE AI Office Base』は、以下で詳しく機能の紹介をしています。「働き方改革への対応 + 新型コロナウイルス対策」も可能なので、ご一読ください。
4.どこに誰がいるのかわかりづらく、マネジメントしづらい
管理者視点の4つ目のデメリットは、「どこに誰がいるのかわかりづらく、マネジメントしづらい」といった点です。
サテライトオフィス(支社)、自宅、図書館、カフェなど働く場所が多様化するため、今まで通り直接顔を見てマネジメントしづらくなります。対策として、ABWの働き方に合わせたマネジメントのルールを決めておくことが重要となります。
たとえば、
- 打ち合わせは基本的にビデオ会議で行う
- 毎週月曜の午前中は15分程度会議を行い、進捗の確認などを行う
といったルールです。ただこれらのルールを決めて仕事を進めていても、対面で突発的な打ち合わせが必要になることもあるでしょう。
このときどこで従業員が働いているのかわからないと、最初に場所の確認をしなければなりません。対策として効果的なのが、「従業員の働いている場所がわかる仕組み」の導入です。
クラウド型オフィス管理サービス『SECURE AI Office Base』では、従業員の働いている場所を確認・管理できる「在籍管理機能」があります。
そのため、「働いている場所がわからない」といった問題から解放されます。機能の詳細について知りたい方は、以下からお気軽にお問い合わせください。
まとめると、
1.自社に合わせた環境の検討や、準備に時間がかかる
2.従業員に働き方の変化を伝えて理解してもらうまでに、時間がかかる
3.働く場所がさまざまなので、健康管理が難しい
4.どこに誰がいるのかわかりづらく、マネジメントしづらい
の以上4つが、管理者視点のABWを導入するデメリットでした。
続いて、従業員視点のABWを導入するデメリットを見ていきましょう。
【従業員視点】ABW導入後の効果に関わる2つのデメリット
従業員視点のABW導入するデメリットは、次の2つ。
- いつも同じ場所で働いてしまうと、思ったような効果が得られない
- ABWの仕組みをうまく活用しないと、生産性が上がりづらい
「ABW導入までの準備」が、2つのデメリットに関わっています。1つずつ詳しく見ていきましょう。
1.いつも同じ場所で働いてしまうと、思ったような効果が得られない
従業員視点の1つ目のデメリットは、「いつも同じ場所で働いてしまうと、思ったような効果が得られない」といった点です。
ABWは働ける場所がいろいろありますが、選ぶのは従業員自身です。そして「仕事」に合わせて最適な環境を選ばなければ、思ったような効果が得られない可能性も。
たとえば、1つの座席を使い続ける「固定席」として働いてしまうと、
- 集中できる個室で働いた方が、生産性が上がりやすい
- 会話しやすいソファースペースを活用した方が、議論が進みやすくなる
といったABWの恩恵を受けにくくなってしまいます。
そのため事前にABWで効果的な働き方を説明し、固定席として使わないルールの作成などが必要となることもあるでしょう。
2.ABWの仕組みをうまく活用しないと、生産性が上がりづらい
従業員視点の2つ目のデメリットは、「ABWの仕組みをうまく活用しないと、生産性が上がりづらい」といった点です。
ABWは、「仕事」に合わせて「最適な環境」を選んでこそ効果が現れます。そのためフリーアドレスのように、座席を移動するだけでは効果が現れづらいでしょう。
対策として、
- ABW導入後の働く環境を一覧化
- 働く環境ごとに適した仕事の例を紹介
といった「効果の上がりやすい使い方」を、事前に教育しておくのがおすすめです。
まとめると、
- いつも同じ場所で働いてしまうと、思ったような効果が得られない
- ABWの仕組みをうまく活用しないと、生産性が上がりづらい
の以上2つが、従業員視点のABWを導入するデメリットでした。どちらもABW導入前に、働き方の変化を従業員に伝える準備が重要となります。
ここまでABWを導入するデメリットについて、管理者・従業員の2つの視点で解説しました。特に対策として有効なのが、「ABWの働き方の変化に合わせて、管理しやすい仕組みの導入」です。
これまで何度か紹介した『SECURE AI Office Base』には、以下のデメリットを解決できる仕組みがあります。
- 働く場所がさまざまなので、健康管理が難しい ⇒サテライトオフィス(支社)などで働いていても、勤怠管理が可能
- どこに誰がいるのかわかりづらく、マネジメントしづらい ⇒従業員がどこで働いているのかわかる「在籍管理機能」がある
さらにwithコロナ時代の対策となる、次のような機能も。
■withコロナ時代の課題に対応できるSECURE AI Office Baseの機能の例・顔認証システムを利用した、非接触での入退室管理ができる・顔認証時に「測温」や「マスク着用有無のチェック」できる(こちらは、測温などのログを確認できる画面の例です) ・オフィス内の混雑状況を、リアルタイムに確認できる |
『SECURE AI Office Base』の詳しい機能について知りたい方は、以下からお気軽にお問い合わせください。
ここまで、ABWを導入するメリット・デメリットについて解説しました。ただ、実際にABWの導入をしようとすると、「社内の稟議を通すために調べないといけない点」や、「具体的な効果がわかる資料が知りたい」といった疑問が出て来ることも。
そこで、「ABW導入でよくある3つの疑問と回答」をセットでご紹介します!
ABWの導入でよくある3つの疑問とは?回答とセットで解説!
ABW導入を考えるときによくあるのが、次のような疑問です。
- ABWとフリーアドレスの違いは?
- ABWの導入事例はないの?
- ABWの費用対効果について知りたい!
特に「働き方の違い」や「具体的な効果」について知っておくと、社内の稟議も通しやすくなるのでおすすめです。1つずつ詳しく見ていきましょう。
【疑問1】ABWとフリーアドレスの違いは?
ABWとフリーアドレスの違いは、主に次の2つ。
- ランダムではなく、仕事の内容に合わせて環境を変えられるか
- オフィス以外の働く環境も利用可能か
フリーアドレスは基本的に、「オフィス内」で当日働く場所を選びます。そのため「仕事の内容に合わせて、働く場所を変える」といった考え方ではありません。
一方ABWは、サテライトオフィス、自宅、カフェ、図書館などのメインオフィス以外を含めて働く環境を選べます。その点で言うと、ABWの方が柔軟な働き方と言えます。
ちなみにABWについては、以下で詳しく解説しているのでご一読ください。
参考:【生産性が上がる】ABWとは?特徴やフリーアドレスとの違いを解説!
【疑問2】ABWの導入事例はないの?
ABWは、既にさまざまな企業で導入されています。そしてABW導入後に生産性が向上した例や、オフィス縮小により経費削減につながった例も多いです。
ただABWの事例を知るだけでは、自社でABWを導入する参考にはなりづらいです。そこでABWを導入した11業種の企業に分けて、以下4つの点で導入事例をまとめた記事を用意しています。
- ABW導入の目的
- ABW導入前の課題
- 自社で導入したABWの働く環境の例
- ABW導入後の効果を上げるために実施した施策
自社でABWを導入するイメージを固めたい方は、ご一読ください。
参考:ABW型オフィスの事例11選!導入前に知っておきたい3つの要点も紹介
【疑問3】ABWの費用対効果について知りたい!
ABW導入の検討段階に入ったとき悩むのが、「費用対効果」ではないでしょうか。費用対効果は、次の流れで考えるのがおすすめです。
- ABW導入にかかる費用を洗い出す
- 例1:自社に最適なABWの設計にかかる時間的コスト
- 例2:オフィス移転にかかる費用(退去費用、引越し費用など)
- 例3:新しいオフィスの契約や環境づくりにかかる費用
- ABW導入で削減できる費用を洗い出す
- 例1:オフィス縮小に伴う「賃料」や「電気代」などの削減
- 例2:ペーパーレス化に伴う紙の印刷・管理コストの削減
とはいえ、具体的な計算の流れがイメージしにくい人もいるでしょう。以下で詳しく解説しているので、ご一読ください。
参考:【担当者必見】ABWの費用対効果の考え方は?導入費用と削減費用を解説
まとめ:ABWを導入すると、生産性の向上やコスト削減につながる
今回はABWのメリットと、デメリットとその対策を解説しました。最後にここまでの情報をまとめます。
- ABWでは「働きやすい環境」を選んで仕事できるため、生産性が上がる
- 育児など、「ワークライフバランス」を重視した働き方ができる
- ペーパーレス化やオフィス縮小を実現できるため、「コスト削減」できる
- ABW導入後は働き方が大きく変わるため、「管理を補う仕組みの導入」が必要!
ABWは導入のメリットがとても多いですが、導入後の働き方に対応するための仕組みが必要です。具体的に言うと、勤怠管理、在籍管理、健康管理といった「管理面を強化する仕組み」が求められます。
クラウド型オフィス管理サービス『SECURE AI Office Base』では、オフィスの管理を強化できる機能がとても豊富です。ABWの導入サポートも可能なので、お気軽にお問い合わせください。